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2026年6月24日

自動車短大がじわり減少、2028年度には全国3校に 整備士養成に影響 業界ぐるみの対策必要か

自動車整備士を養成する短期大学がじわじわと減少している。2019年には全国に7校あったが、学生の募集を相次いで停止。28年4月には3校となる見通しとなった。もともと、整備士を目指すルートとして短大は少数派だったが、学位「短期大学士」も得られることから一定の支持を集めてきた。しかし、少子化の影響などで新入生の確保が難しくなっているもよう。自動車業界で整備士不足が慢性化する中、学びの場が減ることを心配する声も出ている。

5月上旬、愛知工科大学自動車短期大学(大西正敏学長、愛知県蒲郡市)が27年度以降の学生募集の停止を公表した。同短大は1987年に愛知技術短期大学として開学。県西部に整備士養成校が集中する中、東部の高校生の受け皿となっていたが、近年は学生の確保に苦戦。2019年度に定員を180人から150人に縮小。さらに、24年度には100人に削減した。それでも定員充足率の低迷に歯止めがかからず、安定した学校運営が困難になったため学生の募集停止を決めた。26年春の入学生が2年間の課程を終えた後、閉校するとみられる。

同短大だけではない。19年には広島市安芸区にあった「広島国際学院大学自動車短期大学部」が学生の募集終了を公表。整備専門学校として再出発したが、短大としては消滅した。20年も札幌市手稲区の「北海道科学大学短期大学部」が21年度以降の募集をやめ、22年3月に閉校した。25年3月には新潟工業短期大学(佐藤孝学長、新潟市西区)も同様の対応に踏み切り、27年3月で学校の運営を終える見通しだ。

少子化で学生募集が容易ではないのは、整備専門学校も同じ。その中で、短大の募集停止が相次ぐ背景には、学校の運営にかかるコストの差がありそうだ。

国は、短大を大学と同じ枠組みに位置付けている。整備技術を学ぶための機材や教材車が必要な点は専門学校と変わらない。しかし、短大はより広く一般教養などを身に付ける必要があるため、図書館や運動場といった設備の充実が求められたり、教員の数を多くそろえたりしなければならない。こうした設置基準の違いによって、専門学校よりも短大の維持費が重くなりやすい。実際、ある短大の関係者は「専門学校よりも運営上の制約が多い」と明かす。

また、競合校とのすみ分けが難しくなっていることも一因とみられる。上位の学位を取得できるメリットがあった短大だが、最近は専門学校でも大学と連携し、追加で通うことで4年制大学の卒業資格を得られるコースを設けているところも出ている。選択肢が多様になったことも、高校生の進路選択に影響しているのは間違いない。

ただ、貴重な整備士の養成機関として、自動車短大にかけられた期待は変わらない。改めて短大へ通うことへのメリットを発信するとともに、業界ぐるみで整備士の魅力を高めて進学者を増やしていく必要がありそうだ。

愛知工科大学自動車短大も多くの整備士を育成してきた

対象者 大学・専門学校,一般,自動車業界

日刊自動車新聞 6月24日掲載