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自動車産業インフォメーション

2026年6月15日

経産省と環境省、中古車とELVの判別強化へガイドライン見直し AA出品目安示す 資源の海外流出防止へ

 経済産業省と環境省は、自動車の不適正な解体や輸出を防ぐため、使用済み自動車(ELV)の判別ガイドラインを見直す。今年度中に作業部会を立ち上げ、中古車オートオークション(AA)に車両を出品する際の目安なども示す考え。中古車と廃車の区別を明確化することで、大きく破損しているにもかかわらず「中古車」として輸出するなどの事案にメスを入れ、資源の国内循環を促す。

 経産省と環境省が自動車リサイクルに関する合同会議を開き、「自動車リサイクル制度の施行状況の評価・検討に関する報告書案」を提示した。報告書案の中に「AAの入口策(出品管理)については、使用済み自動車判別ガイドラインなどの基準と照らし合わせ、出品の基準となるような例示づくりができないか検討する」などの文言を盛り込んだ。パブリックコメントを経て、今夏にも正式に公表する。


  中古車とELVの判別を強化し、不適正な海外流出を防ぐ(イメージ)

 中古車を扱うAAでは、ELVは出品できないが、実際には判別が難しい車両も出回る。2011年に策定された判別ガイドラインでは、使用が不可能となった車両や経済的価値が見出せなくなった車両などをELVとして扱うとしているが、個々の判断は現場に委ねられている。

 一方、ELVについては、自動車リサイクル法(自リ法)に基づき適正処理が求められる。フロンやエアバッグ類を回収・再資源化することが義務付けられているが、虚偽の報告により回収せず輸出するなどの事例も発生している。報告書案では、今年1月に刷新した自動車リサイクル促進センター(JARC)のシステムも活用し、自治体に効率的な立ち入り検査を促すなどの対策も示した。

 近年では、重要鉱物が多く使われた電動車の海外流出も問題となっており、経済安全保障の観点からも資源の国内循環が求められる。両省は、ELV由来のリチウムイオン電池を適正処理する体制に向けた作業部会も、今年度中に立ち上げる。自リ法の完全施行から20年が過ぎ、資源循環の取り組みを加速させる。

 

対象者 自動車業界

日刊自動車新聞6月15日掲載