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自動車産業インフォメーション

2026年5月27日

採用でのAI活用、自動車メーカーで徐々に広がり 導入検討も4割 合否判断にはなお課題

自動車メーカーの採用活動で人工知能(AI)の活用が広がり始めた。日刊自動車新聞が四輪車、二輪車メーカー14社を対象に実施したアンケートによると、3社が既にAIを導入し、6社が導入を検討していることが分かった。AIの活用は、採用業務の効率化や評価基準の平準化を図ることができる一方、選考をAIに委ねることへ応募者の抵抗感も強い。各社は活用領域を見極めながら、最適な運用方法を模索している。

前回調査(2025年)ではAIを導入した企業はゼロ、「導入検討中」も3社にとどまっていた。26年の今回の調査では、トヨタ自動車、スバル、ヤマハ発動機の3社がAIを導入していると回答した。

トヨタは面接内容の文字起こしに活用している。ヤマハ発は、インターンシップ応募時に提出される自己PRや志望動機の動画をAIで分析。論理性や具体性などを評価項目として判定し、選考材料の一つとしている。最終判断は人事担当者が担う。

導入を検討しているダイハツ工業は、書類選考などでの活用を視野に入れている。過去にはエントリーシートをAIで分析し、選考時の参考情報として活用することも試行したが、精度面の課題から正式導入は見送った。ただ、「業務効率化に向けたAI活用の検討は継続する」(ダイハツ)とし、引き続き導入の可能性を探る。日野自動車もインターンシップ選考などでの導入を検討中だ。

一般的に採用活動へのAI活用は、評価の補助や面接記録など、合否判断に直結しない領域が中心となっている。ITエンジニア向け転職サービスなどを手掛けるレバレジーズ(岩槻知秀代表取締役、東京都渋谷区)が実施した「AI面接導入に関する実態調査」では、「AI判定のみで自動的に合否を決定している」と回答した人事担当者は38.1%(218人)だった一方、約6割が人とAIを組み合わせた「ハイブリッド判定」を採用している。

AIの導入を検討しているいすゞ自動車は、「面接では社員の雰囲気や人となりも含めて就職先を選ぶ学生が多い。学生向けアンケートでも、就職先を選ぶ決め手として『面接官』を挙げる割合が高い」と指摘する。

企業側にとってメリットも大きいAIだが、AI単独で選考を完結させるには、精度や透明性への課題が残る。効率化だけでなく、企業側と応募する側の双方の納得感をどう確保するかがカギとなりそうだ。

対象者 大学・専門学校,一般,自動車業界

日刊自動車新聞 5月27日掲載