2026年4月22日
ナフサ関連製品、製造業の3割に調達リスク 中小企業で深刻 「事業縮小」懸念 帝国データ調べ
ナフサの供給制限と価格上昇が、日本の製造業に広く影響し始めている。帝国データバンク(DB)が4月17日にまとめた調査では、ナフサに関わる製品の供給網に属する企業は全国で約4万7000社で、製造業の約3割を占める。供給制限などが続けば生活にも影響が及ぶ恐れがある。

ナフサは、エチレンやプロピレンといった基礎化学品の原料となる。そこからプラスチックや合成繊維、接着剤、洗剤などに加工され、自動車部品や電子機器、医薬品、日用品へとつながっていく。
調査では、主要な石油化学メーカー52社を起点に二次取引先までを分析した。さらにその先の三次取引や最終製品まで含めれば、影響は一段と広がる可能性がある。
特徴的なのは、中小企業の多さだ。対象企業の約9割が資本金1億円未満。こうした企業は価格交渉力が弱く、コスト上昇の影響を受けやすいとみられる。
業種別にみると、影響を受けやすい(ナフサ依存度が高い)業種は「化学工業、石油・石炭製品製造」の割合が最も高い。集計可能な約4700社のうち67.2%・3148社が該当。このうち、プラスチックや合成繊維・染料、医薬品や化粧品、農薬などの原料・中間体を製造する「環式中間物製造」が最も高く、88.4%が該当した。
酢酸ビニル樹脂やエポキシ樹脂を原材料とした合成接着剤を含む「ゼラチン・接着剤製造」(87.3%)、洗濯洗剤や自動車用塗料などに幅広く使用される「界面活性剤製造」(84.0%)なども高い。
次いで高いのは「ゴム製品製造」で、約1600社のうち817社・51.5%だった。なかでも自動車や船舶、航空機用のゴム製部品製造を担う「工業用ゴム製品製造」が最も高く、53.9%だった。防振用ゴムなど土木・建築用から、自動車向けシーリング材、医療・工業用グローブ(手袋)など産業用、輪ゴムをはじめとする民生品など幅広い製品群を含む「他のゴム製品製造」も51.2%と半数を超えた。
化学や石油製品関連では約7割の企業が影響圏に入る。ゴム製品でも5割強、紙・パルプ分野でも約半数に及び、包装材など身近な製品への波及も避けられない見通しだ。
アンケートでは、中東情勢の緊迫化による原油高について、ほとんどの企業がその影響をマイナスと受け止めている。4割以上が半年未満に事業への影響を見込む。中には3カ月未満で大きな影響が出るとする企業もある。
さらに最近では「お金を払っても必要な量が手に入るとは限らない」という声も出ている。
帝国DBは「石油化学製品のサプライチェーンはすそ野が極めて広く、当面は多くの製造業で連鎖的な『事業縮小リスク』にさらされることになる」と分析している。
| 対象者 | 自動車業界 |
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日刊自動車新聞4月22日掲載











