2026年4月13日
経産省、AI利用時の民事責任の解釈で手引き公表 運送事業や外観検査など想定
経済産業省は人工知能(AI)利用時の事故などをめぐる民事責任について、現行法での解釈を整理した手引きを公表した。AIを用いたサービスなどが事故に影響する事例として、配送ルート最適化AIや外観検査AI、自律走行ロボット(AMR)などを想定。法的解釈を整理することで、AI利用の推進や損害発生時の円滑な解決につなげる。

AIの利活用により、第三者に損害が生じた事例を
対象とした(経産省HPより)
手引きでは、AIを判断の補助・支援としてのみ用いる「補助/支援型AI」と、人の判断や行動を代替する前提で提供する「依拠/代替型AI」の2種類に分け、サービスを開発する事業者や提供者、利用者の責任について基本的な考え方を示した。
例えば「配送ルート最適化AI」の提示した悪路に従って運送事業者のドライバーが走行し、荷物の遅配や損壊が発生した事例では、ドライバーの認知や判断をAIが代わりに行っているとは言えないため「補助/支援型AI」に該当すると指摘。特段の事情がない限り、ドライバーの過失が肯定されやすく、開発者が配送先に責任を負うことは想定し難いとした。
一方、高い精度を持つ「外観検査AI」を使った検品で誤検知があり、消費者が負傷した事例では、「依拠/代替型AI」に該当し得ると解釈。業務プロセスなどに過失がない場合は、サービス提供者がAIの出力を全件検証し是正するまでの義務は負わないとの考えを示した。また、開発者の責任が生じる可能性も低いとした。
生成AIサービスの利活用が拡大する一方、損害が生じた際の民事責任については判例の蓄積や統一の見解がなく、経産省は法的解釈の整理を進めてきた。
| 対象者 | 自動車業界 |
|---|
日刊自動車新聞4月13日掲載











