2026年3月19日
〈転機迎えるCEV補助金〉EV普及の行方は? 垣間見える各国の思惑 問われる補助金の出口戦略

世界の電気自動車(EV)補助制度が転機を迎えている。5年ほど前から主要国で始まり、EVの普及率を2割(世界平均)にまで押し上げた。しかし、EVの自立普及はなお遠く、米国は補助(税額控除)を打ち切った。露骨な自国製品の優遇など公正さを欠く事例もある。国民負担や乱売などの〝副作用〟を抑えつつ、自動車産業やクルマ社会をカーボンニュートラル(温室効果ガス排出実質ゼロ)へどう導くか。日本を含め、補助金の出口戦略が問われる。
補助金制度は一般的に、割高な製品やサービスの初期普及を促し、その後は自立的な普及につなげる役目を持つ。内燃機関からEVへの「ゲームチェンジ」を強力に推し進める中国は、政府による買い替え補助金や車両取得税の減免のほか、地方独自の補助金などで市場拡大を後押ししてきた。2015年の「ディーゼルゲート事件」以降、EVシフトに勝ち筋を見いだそうとしたドイツは最大約9千 ユーロ (約150万円)相当の手厚い補助金を支給してきた。
日本のクリーンエネルギー自動車(CEV)補助金は、電動車の黎明期だった1998年度に始まり、当初はハイブリッド車(HV)、EV、天然ガス車を対象としていた。HVの普及に伴い、2007年度には乗用車向けHVを補助対象から外すなど見直しを重ね、現在は、21年に菅義偉首相(当時)が打ち出した「2035年に乗用車新車販売の100%を電動車」とする目標を念頭に、EVと軽EV、プラグインハイブリッド車(PHV)、燃料電池車(FCV)の購入を補助する。
近年、最も大きな変更が行われたのは24年度だ。これまでは一律の補助上限額が定められていたが、健全なEV市場の創出に向け、充電インフラをはじめとするメーカーの取り組みや車両の性能を200点満点で評価し、補助額を決める方式に変更した。25年度もこれを踏襲しつつ、製造時の二酸化炭素(CO2)排出の少ない鋼材の普及を促すため「グリーン鋼材」の採用意欲を評価し、最大5万円を上乗せできるようにした。
| 対象者 | 自動車業界 |
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日刊自動車新聞3月19日掲載












