2026年3月3日
公取委・中企庁・特許庁、知的財産の取引適正化へ6月下旬にも指針 実態調査で独禁法抵触事例が多数判明
公正取引委員会と中小企業庁、特許庁は、知的財産やノウハウの取引適正化に向け、6月下旬にも独占禁止法上の考え方を示す指針を策定する。このほど実施した企業への実態調査では、独禁法で禁止する「優越的地位の濫用」などで問題となるおそれのある事例が多数報告された。調査を踏まえ、3月中旬にも報告書と指針案をまとめ、3月下旬のパブリックコメントを経て指針を策定する。
公取委は2019年と20年にも知的財産権などの実態調査を行ってきたが、製造業やスタートアップなど業種を限定した調査だった。今回は91業種4万社(中小企業92.5%)を対象にアンケートを実施。うち6973社から回答を得た。
回答企業のうち、「知的財産権・ノウハウ・データを保有している」と答えた事業者は3824社(54.8%)だった。一方で、知的財産権などの取り扱いを確認する社内担当者や社外の専門家のいずれか、またはどちらもいない事業者が半数を占めた。納得できない内容の取引条件などを受け入れた経験がある事業者は603社(15.8%)に上った。
アンケートを基にしたヒアリング調査では、「NDA(秘密保持契約)の締結を拒否された」「機械の稼働時間や生産性のデータを無償で提供させられた」といった事例が寄せられた。
金型図面やデザインの著作権については、製品に付随するものとして成果物の対価などと明確に区別されず、対価が適切に設定されていない事例も確認された。こうした料金について、売り上げに応じた「レベニューシェア」による支払いを望む声もあった。
これらを踏まえ、指針では、行為類型ごとに問題となる事例だけでなく好事例も示し、取引での利活用を促す考え。
日刊自動車新聞3月3日掲載












