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2026年1月28日

〈トップインタビュー2026〉JU中販連・JU中商連、塚田長志会長・理事長 物価高で小売り堅調も仕入れが課題

物価高が続く中、新車と比べて手頃な中古車の需要が高まっている。小売り店の追い風になっているが、自動車メーカーで中古車戦略を強化するなど競争は激しい。また、流通量に限りがあるため、中古車オークション(AA)で成約価格が高騰するなど仕入れ環境も悪化している。2026年もこうした状況が続く中、専業店はどこに勝機を見いだしていくか、日本中古自動車販売協会連合会(JU中販連)・日本中古自動車販売商工組合連合会(JU中商連)の塚田長志会長・理事長に聞いた。

―26年の中古車市場の見通しは

「今の根強い小売り需要が、今年も続くとみている。新車が値上がりし、納期も長引いている中、合理的な選択として中古車を選ぶ消費者が増えている。今年もそのトレンドは変わらないだろう」

―商品車不足が課題となりそうだ

「JUの会員でも、仕入れに苦戦しているところが少なくない。AAの平均成約価格が上昇しているためだ。今の流れが続けば、中古車の強みである車両価格の割安さが薄れる恐れがある。消費者にそのしわ寄せがいかないようにしなければならない」

―会員の小売り強化をどう支援していくか

「販売ノウハウの共有に力を入れている。5年ほど前に、小売り振興委員会に『ガレージ』と呼ぶ会議体を設けた。ここでは、若手の会員が中心となって販売促進や顧客との接点の創出について話し合っている。そこで出たアイデアは、会員向けのホームページで公開している。議論が進むほどノウハウを洗練できるはずで、より濃い話し合いの場にしていきたい」

―小売り強化の重要施策「JU適正販売店認定制度」の現状は

「適正販売店は会員各社の販売スキル向上やコンプライアンス(法令順守)の強化を目的としており、すでに1666社(25年12月現在)を認定した。JU全体のレベルアップに一定の効果を発揮したとは思うが、まだ8割超の会員が取得していないのが実態だ。われわれが消費者に選ばれ、生き残っていくためにはすべての会員のレベルアップが必須だ。そのためには、顧客への提案力などを、適正販売店で定めた水準に引き上げる必要がある。まずは全会員の取得に向けた議論や努力を進めていきたい」

―26年に実施する新たな取り組みは

「AAの検査員の技能を競う全国大会を初めて開催する。全国7ブロックで予選を行い、そこから選ばれた代表による本選を12月に行う予定だ。大会を通じて各会場の検査技術を高めていく。技術が高まれば、車両品質も向上する。大会をきっかけにそういった好循環を生み出し、『JUで流通している中古車は安心できる』といったイメージを定着させていきたい」

―大会は継続して実施していくのか

「今後の展開については、今回の結果を見てから考えていく。ただ、予選参加者のモチベーションは非常に高い。次回を見据え、検査技術を磨いている選手もいると聞く。そういった声も踏まえて判断していきたい」

―足元の会員数は

「現在、1万1469社(25年11月末時点)が加入している。24年度末と比べて90社弱増加した。このペースを維持し、まずは1万1500社を目指していきたい」

〈プロフィル〉つかだ・おさし 1977年長野トヨペット(当時)入社。ロイヤルオートサービス専務を経て、現在はカーパークロイヤルと神山自動車販売の代表。2011年長野県中古自動車販売協会・同商工組合(JU長野)会長・理事長に就任。21年JU中販連ブロック長、JU中商連副理事長。23年JU中販連副会長。25年6月より現職。1958年10月生まれ、67歳。長野県出身。

対象者 一般,自動車業界

日刊自動車新聞 1月28日掲載