国土交通省は、国内で追加試験せずに公道走行を認める米国製輸入車の安全性や環境性能を確保するため、市場から抜き取り調査する方針を明らかにした。日米両政府は2025年7月、米国で製造され、安全性が認証された乗用車は、日本国内で追加試験なしで受け入れることで合意した。国交省はこれを実現するため、1月中に道路運送車両の保安基準などを改正する。制度改正後、トヨタ自動車が米国製「カムリ」などを輸入して販売する予定だ。
米国生産車のカムリ
米国と日本では認証制度が異なるため、現在、米国の認証を取得した自動車を国内に輸入する場合、国内の型式指定などの認証を取得する必要がある。日米両政府の合意で米国製乗用車に限って国内での認証試験を免除する制度に改正するものの、安全性や環境性能の確保に懸念もある。このため国交省は、追加試験なしで輸入販売することを認定された米国製乗用車を市場から抜き取り検査し、こうした懸念の払しょくを図る。抜き取り検査は自動車技術総合機構で実施する。
米国政府は、日本の基準と異なる認証制度が米国製自動車の日本での販売の障壁になっていると主張。日米両政府の関税見直しなどの貿易交渉で、米国製乗用車を追加試験なしで日本市場に受け入れることで合意した。これに対応するため、国交省は省令などを改正する。
米国で生産され、米国の認証基準を達成している乗用車については日本の保安基準を満たしているとみなし、日本で追加試験せずに認定する。安全や公害防止上などの支障がある場合、国内でリコールなどの改善措置を実施できる能力がある自動車メーカーなどを対象とする。
認定された米国製乗用車の自動車検査証(車検証)には、赤色と白色の正立星型正五角形のマークを表示する。
車検証に表示するマークの概要
省令改正後、トヨタは米国で生産するカムリのほか、ピックアップトラック「タンドラ」、多目的車「ハイランダー」の国内市場投入を検討している。ホンダや日産自動車も米国生産モデルの国内販売を検討していたが、為替水準が円安ドル高で推移していることから価格設定が難しく、慎重に判断するという。













