2026年1月22日
〈自動運転タクシー 日本でいつ走る?〉技術はあるがハンズオフ基準の違いで混乱も
中国や米国の一部で「自動運転タクシー」が走り始めた。世界に先駆け「レベル4(特定条件下における完全自動運転)」が3年前に解禁された日本だが、今のところ普及していない。この間に「レベル2(高度な運転支援)+(プラス)」と呼ばれる、手放し(ハンズオフ)でほぼ自動運転できる技術が広がる。レベル2プラスはレベル4と何が違うのか。そして日本で自動運転タクシーが走る日は来るのか。
ホンダが昨年、国内市場に投入した「アコード」の追加グレード「e:HEVホンダセンシング360+」は、高速道路などの自動車専用道に限ってハンズオフできる機能を装備した。高精度地図や全地球測位システム(GPS)、カメラなどを駆使してアクセル、ブレーキ、ステアリングをシステムが操り、車線の中央を自動走行する。ドライバーが承認すれば先行車を追い越して元の車線に戻ったり、カーナビゲーションシステムで設定した目的地に向かうための分岐や出口付近での車線変更も自動でこなしてくれる。目的地まで自動走行する「ナビゲーション・オン・オートパイロット(NOA)」に近い機能だ。
NOAはレベル4に近い技術だが、業界ではレベル2プラスに区分される。違いは、主に運転の責任がドライバーにあることだ。
そもそも、今の自動車には先行車との距離を維持しながら設定した車速で走行するACC(アダプティブクルーズコントロール)や、車線維持システムなどの先進運転支援システム(ADAS)が搭載され、アクセルやブレーキはすでに自動制御だ。しかし、ステアリングは「運転支援」が基本で、手を離したままだと警告が出て、最終的には手動運転に切り替わるシステムが多い。
ただ、スバル「アイサイトX」やトヨタ自動車の「アドバンストドライブ」などは、自動車専用道の一定速度範囲内に限り、ハンズオフ走行できる。前述したアコード以外でも、トヨタの「レクサスLS」や日産自動車の「アリア」などが自動車専用道をハンズオフで走行できる。同じレベル2プラスでも、ハンズオフの条件がメーカーや車種で異なり、ユーザーが混乱する原因にもなっている。
レベル2プラスは、自動制御中でも法規上はステアリングを握っている必要がある。ハンズオフを検知した場合、どのタイミングで警告を出すかは、自動車メーカーの「自主的な安全思想」による。
日本は、国際的基準が整う前にレベル2ハンズオフの基準をつくって実用化を解禁した。ドライバーが前方を見ているかどうかを検知する「ドライバーモニタリングシステム(DMS)」や、ハンズオフからハンズオンになるまで1秒かかることなどが前提だ。レクサスLSやアコードはこれに対応することで、長時間のハンズオフ機能を持たせている。アイサイトXなどが渋滞時のみハンズオフとしているのは、安全を確保できる範囲をスバルが自主的に決めているためだ。
| 対象者 | 一般,自動車業界 |
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日刊自動車新聞 1月22日掲載














