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2026年1月19日

政府、交通政策基本計画を閣議決定 「交通空白」解消など地方交通の維持へ

 
  交通空白の解消などに取り組む(イメージ)

 政府は1月16日、2030年度までの交通施策を総合的に進めるための方針である「第3次交通政策基本計画」を閣議決定した。将来的な人口減少を前提に、「交通空白」の解消など地方交通の維持に取り組む。また、デジタル技術を生かし、サービスの高度化や生産性の向上を図っていく。

 新しい計画では、基本方針として以下の4つを掲げる。

(1)地域社会を支える、地域課題に適応した交通の実現
(2)成長型経済を支える、交通ネットワーク・システムの実現
(3)持続可能で安全・安心な社会を支える、強くしなやかな交通基盤の実現
(4)デジタル・新技術の力を活かした時代や環境の変化に応じた交通サービスの進化

(1)では、公共交通機関での移動が難しい交通空白の解消に取り組む。自治体が主体となり、自家用車を用いて有償で住民を運送する「公共ライドシェア」などを推進し、現在全国に約2000カ所ある交通空白地域を27年にはゼロを目指す。また、病院システムなどと連携した配車サービスの運用やキャッシュレスバスの運行なども進める。

(2)では、30年に訪日外国人旅行者数6000万人という政府目標達成に向け、「観光の足」の確保などに取り組む。タクシー会社が運行主体となる「日本版ライドシェア」を観光客向けに展開するほか、高規格道路の未整備区間の早期整備などに取り組む。

(3)では、商用電動車の導入を進める。29年末までの8トン超のトラック、バスの電動車の導入目標として5000台を掲げた。また、スーパーコンピューターシステムなどを用い、気候変動による災害リスクなどへの対応を強化する。

(4)では、(1)~(3)までの分野を横断し、デジタルなどの新技術を活用することを目指す。幅広いモビリティデータを活用するために、データ仕様の標準化を進めるほか、データを二次利用しやすい環境を整える。また、現在、全国で11台にとどまる交通サービスに用いる「レベル3」(条件付き自動運転)および「レベル4」(特定条件下における完全自動運転)の自動運転車両の導入数を、30年度までに1万台に増やす。サイバー攻撃など非常時を想定したリスク管理やサイバーリスクに対応できる体制も構築する。

 地域や企業間の横連携や、新技術の導入を積極的に推し進め、人手不足の中でも持続的かつ安全性が高い交通網の維持につなげる方針だ。

対象者 自動車業界

日刊自動車新聞1月19日掲載