NTTモビリティ、自動運転車両を社会実装　2030年代に1000台以上　数百億円規模の事業へ

　NTTは17日、自動運転事業の社会実装を推進する完全子会社「NTTモビリティ」の説明会を報道機関向けに開き、2030年代に1千台以上のレベル4（条件付き完全自動運転）の車両を手掛け、事業規模で数百億円に成長させる方針を明らかにした。グループで培ってきた自動運転に関する知見や技術を集約。自動車メーカーや自動運転システム開発事業者、交通事業者や自治体などと連携し、まずはバスやロボット（自動運転）タクシー向けに展開する。

　NTTグループ各社と連携し、地域のニーズに適した自動運転サービスを提供するとともに、運行支援システムの共通化、業務プロセスの標準化・効率化を推進。27年度までに自動運転サービスをワンストップで提供する体制を整備する。

　定時・定路運行のバス、オンデマンドバス、ロボットタクシーを対象に、交通事業者や自治体などの自動運転サービスの導入や運用を包括的に支援する。NTTグループではこれまで、全国で35件を超える自動運転の実証を行っており、こうしたノウハウも集約。実証段階から事業化への展開を図る。ロボットタクシーでは米ウェイモとも連携する予定だ。

　NTTモビリティの山下　航太社長は「これまでグループの個社が提供していたサービスを一気通貫で進める。安心・安全な自動運転、全国各地でのサービス展開、サステナブルな事業運営に取り組む」としている。