2025年11月27日
国交省、スキャンツール補助事業の申請受付スタート 整備事業の省力化推進
国土交通省は「スキャンツール(外部故障診断機)補助事業」の申請受け付けを25日から始めた。来年1月30日まで、先着順で申請を受け付ける。予算上限(3億6500万円)に達し、公募を打ち切る場合は専用ウェブサイトで告知する。
一定の要件を満たすスキャンツールの購入費用を補助する。補助率は3分の1で、1事業場あたり上限15万円まで補助する。また、スキャンツールを活用するための研修の受講費用に関しても、補助率を3分の1とし、1事業場あたり上限1万円を補助する。いずれも今年4月1日以降にスキャンツールなどを購入、または受講した研修の費用が対象になる。
政府は、今夏に公表した「省力化促進プラン」で、整備事業者の生産性を29年度までに24年度比で25%向上させる目標を掲げた。省力化を進めるための柱の一つとして「スキャンツールによる故障探求の効率化」を例示しており、補助金制度を通じて普及を促していく考えだ。
全国の認証工場(約9万2千事業者)におけるスキャンツールの導入率は7割ほど。車両の電動化や先進運転支援システム(ADAS)搭載車などが進むにつれ、車両整備もより高度化し、スキャンツールを用いた高度な故障診断が欠かせなくなりつつある。整備工場が経営を続ける上でも、スキャンツールを用いた整備の体制を設備や人材の両面で整える必要がある。国交省としては補助制度を通じ、全認証工場にスキャンツールを行き渡らせたい考えだ。

スキャンツールの100%普及を目指す(イメージ)
| 対象者 | 自動車業界 |
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日刊自動車新聞11月27日掲載











