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2025年11月21日

国交省、事業用自動車の事故削減へ 重点施策に外国人運転手、特定技能1号への追加踏まえ

国土交通省は、トラックやバス、タクシーの事故削減に向けた方針や施策を示す「事業用自動車総合安全プラン2030」に、重点施策として外国人運転手対策を盛り込む。外国人運転手が関連する事故が起きた際、勤務形態など組織的・構造的な原因を積極的に究明する。在留資格の「特定技能1号」に自動車運送業が追加されたことを踏まえ、外国人運転手の事故防止対策を充実させる。

 事業用自動車総合安全プランは、事業用自動車(緑ナンバー)の事故削減目標や発生件数の多い事故への対処方針、具体策などを示すもので、5年ごとに改訂している。次期プランは2025年度中にも策定し、来年度からスタートさせる考えだ。

 事業用自動車においては、重大事故の事故分析などを行う「事業用自動車事故調査委員会」が今年、「10年総括」を公表。この中で、今後10年のキーワードの一つとして、外国人運転手を挙げている。24年に自動車運送業が特定技能1号に追加されたことで、政府は28年度末までに最大2万4500人の外国人運転手を受け入れることを見込んでいる。

 外国人運転手が増えることで、新たな事故リスクが増えることも予想される。このため次期プランでは、外国人運転手による重大事故が発生した場合、事故の背景や原因などを、事業用自動車事故調査委員会において積極的に究明し、事故防止対策につなげていくことにした。

 【用語解説】「10年総括」事業用自動車の事故防止に向け、国土交通省が2014年に立ち上げた「事業用自動車事故調査委員会(事故調)」の活動報告書。事故調には労働科学や社会学など8分野の有識者らが参画しており、事業用車が関連する事故の構造的な要因を多角的に解明している。10年総括では、重大事故58件の傾向や原因を分析し、再発防止策などを示した。また、今後10年のキーワードには、外国人運転手のほか、小型を含む「モビリティの多様化」「高齢者」「16~24歳の若年ドライバー」「普通第二種免許」の取得時間短縮などを挙げた。

対象者 自動車業界

日刊自動車新聞11月21日掲載