2025年10月31日
2025年4~9月の中古車輸出台数、前年比15.1%増の87万653台 2年ぶりプラス
日本中古車輸出業協同組合(JUMVEA、佐藤博理事長)が30日に公表した9月の中古車輸出(車両価格20万円以上)の統計によると、2025年度上期(4~9月)は前年同期比15.1%増の87万653台となり、2年ぶりのプラスだった。これまでの過去最高だった23年上期(79万9113台)を上回った。アフリカや中東などで日本車の需要が伸びた。また、前年同期と比べて海上輸送が安定したことも追い風となった。
JUMVEAの公表台数を基に、上期実績を日刊自動車新聞が算出した。国別の首位はアラブ首長国連邦(UAE)で、同30.8%増の12万7679台。UAEは日本の中古車の需要が高いアフリカや中東などへの中継拠点となっていることも、水準を高めた。2位はロシアで同12.0%減の9万9839台。3位はタンザニアで同59.8%増の5万7817台だった。
一方、仕向け地別で最も注目されたのは、スリランカだった。同国では2月に自家用車の輸入を解禁したことで、出荷が急増。25年度上期は3万8921台(前年は33台)と大幅に増えた。中古車輸出に詳しい自動車流通市場研究所の中尾聡理事長は「今後も1カ月当たり5千~6千台が出荷されるのでは」と、勢いが続くとみる。
また、前年同期は紅海の情勢悪化やパナマ運河の水不足によって海上輸送に混乱が生じていたが、今年はこうした不安要素がほぼなかったもよう。輸出を妨げる外的要因が少なかったことで、ある事業者は「夏場は過去最高の台数を輸出できた」という。
9月単月は、前年同月比28.6%増の14万9825台となり、8カ月連続で前年を上回った。国別ではUAEが同27.7%増の2万1164台で12カ月連続のトップだった。
| 対象者 | 自動車業界 | 
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日刊自動車新聞10月31日掲載















