2025年10月29日
2025年4~9月の使用済み車発生台数、前年比0.8%減の127万8000台 4年連続で減少
自動車リサイクル促進センター(JARC、細田衛士理事長)によると、2025年度上期(4~9月)の使用済み自動車の発生台数は前年同期比0.8%減の127万8千台だった。同期として4年連続のマイナスだったが、縮小幅は改善(24年度上期は同5.6%減)。単月でも今年7、9月は前年同月に比べて微増となっており、最悪期を脱した兆候も見られる。しかし、使用済み車の仕入れ環境は依然厳しいままで、先行きの不透明感を拭えない関係者も少なくない。
直近3カ月の使用済み車の発生台数は、7月が22万5千台(前年同期比1.3%増)、8月が17万9千台(同4.7%減)、9月が20万5千台(同1.9%増)だった。
8月に九州地方を襲った豪雨で全損車が大量に発生したものの、全体を大きく押し上げることはなかった。ある解体事業者は、「現場では相変わらず使用済み車がカツカツだ」とこぼす。
リサイクル業界では、前年度に比べて入庫が1~2割程度減っている事業者も一定数いる。使用済み車不足により、仕入れにかかる費用も上昇し、1台当たりの利益率悪化を懸念する声も上がっている。
使用済み車は18年度をピークに、減少に歯止めがかかっておらず、24年度も前年度比6.0%減の256万666台だった。25年度について、業界内では「今秋にも下げ止まり、反転する。上期の微減は想定内だった」という受け止めもあったものの、実際にいつになれば下げ止まるのかは依然不透明だ。
日本自動車リサイクル部品協議会(JAPRA)の関係者は、「26年1~3月での回復を予測する意見も一部にはあるが、25年度は250万台程度にとどまる可能性もある」との見方を示した。このため、多くのリサイクル事業者で、事業活動のさらなる改善が求められそうだ。
| 対象者 | 一般,自動車業界 |
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日刊自動車新聞 10月29日掲載













