2025年10月14日
国交省、「自動物流道路」11月から実証開始 6つのユースケースを検証
国土交通省は「自動物流道路」の実証を11月から始める。荷積み時や輸送時の技術的課題など6つのユースケースを検証する。自動車部品サプライヤーや建設事業者なども参画する。2030年代半ばの実用化に向け、課題を洗い出す。
自動物流道路の実用化に向けては、新東名高速道路上に専用の搬送レーンを整備し、27年度までに実証を予定している。今回はこれに先立ち、国土技術政策総合研究所(国総研)の試験路など既存設備を使った実証となる。実証期間は11月から来年2月までを予定する。
技術的課題の検証と必要な条件整理などを行うため、6つのユースケースを実証する。荷物の積み下ろしを行う拠点内では、無人荷役機器の運用に必要な作業面積や作業時間と、車両の到着時間と連携して搬送するシステムの運用方法を検証する。
また、物流道路の本線上では、搬送に必要な走行環境、異常発生時の検知能力の精度、通信安定性などを検証する。合わせて搬送機器の運行管理システムの課題なども洗い出す。
実証実験には、豊田自動織機やIHIなどのサプライヤーのほか、自動走行技術などを持つティアフォー、建設会社や通信会社などが参画する。国交省としては、多様な視点から必要な技術環境を精査し、27年度に控える本格的な実証につなげていく。
日刊自動車新聞10月14日掲載