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2025年10月2日

2025年4~9月の国内新車販売、0.5%増で2年ぶりプラス 日産・ホンダは低迷

 2025年上期(4~9月)の新車販売台数は、前年同期比0.5%増の218万54台となり、同期として2年ぶりに増加した。もっとも、前年同期は認証不正の影響でダイハツ工業の新車販売台数が1999年以来最低の水準に落ち込んだ。今年はダイハツ車が同28.5%増になったことを考えると、全体の反発力は弱かった。ただ、下期(10~3月)は「ジャパンモビリティショー2025」に合わせ、各メーカーは新型車の発売を計画している。いかに需要を喚起できるかが、注目されている。

 上期の実績は、比較可能な1993年以降で下から7番目の水準だった。前年実績は上回ったものの、コロナ禍前の19年上期(262万1470台)と比べると、16.8%少ない水準だった。

 販売台数が低迷したブランドが、日産自動車(同16.5%減)とホンダ(同11.6%減)だ。いずれも今期は量販車種の新商品が乏しかったほか、軽自動車を中心にダイハツから顧客が流れてきていた一過性の要因がなくなった影響もあるとみられる。日産の販売台数は、経営問題によるブランド力の低下などで18万5672台となり、1993年以来で最低の水準だった。コロナ禍前と比べると、ホンダは同22.7%減、日産は同33.9%減だった。

 市場全体の規模はコロナ禍前から大幅に縮小しているものの、それ以前を上回る台数を販売したブランドもある。スズキと三菱自動車だ。今期の台数はスズキが同3.5%増の35万4976台、三菱自が同9.1%増の5万7918台。コロナ禍前と比べた水準はそれぞれ同6.7%増、同11.2%増の水準に成長した。

 スズキは主力の軽に加え、「フロンクス」などの新型車効果で登録車の販売が伸びた。三菱自は、主力の軽「デリカミニ」の販売拡大で台数を上積みした。

 日本自動車販売協会連合会(加藤敏彦会長)が1日発表した上期の登録車販売は同1.8%減の137万2331台となり、2年連続で減少した。全国軽自動車協会連合会(赤間俊一会長)が同日に公表した上期の軽販売は同4.7%増の80万7723台となり、2年ぶりに増加した。ダイハツ車の回復が寄与した。

 9月の新車販売台数は、前年同月比2.4%減の42万8214台となり、3カ月連続で減少した。


三菱自は新型デリカミニでさらなる販売増を狙う

対象者 自動車業界

日刊自動車新聞10月2日掲載