2025年5月14日
金融庁、保険会社向け監督指針の改正案を公表 過度な便宜供与や不適切出向の防止など
旧ビッグモーターの自動車保険金不正請求や情報漏えいなど損害保険業界で相次いだ不祥事を踏まえ、金融庁は「保険会社向けの総合的な監督指針」の一部改正案を13日までに公表した。代理店に対する過度な便宜供与や不適切な出向の防止などを新たに規定した。損保会社に代理店指導・監督などの厳格化も求め、必要に応じて報告徴求を命じたり、行政処分を科したりする。
金融庁は、損保会社の「特定保険募集人」に対する指導などの状況を把握するため、損保各社にオフサイト・モニタリングを行うほか、必要に応じて保険業法に基づく報告徴求や立ち入り検査を行う。重大な問題があると認められる場合には、同法に基づき行政処分を科す。
一連の不祥事を踏まえ、損保会社には代理店に対する過度の便宜供与を防止する措置を求める。どういった行為が過度の便宜供与に当たるのかの判断基準も示した。取り組み状況などを把握するため、必要に応じ損保各社に報告を求める。
損保会社による代理店への不適切な出向を防ぐため、必要な態勢の整備や出向の適切性に関する留意事項を示した。このほか、代理店手数料の算出方法適正化、顧客などに関する情報管理態勢の整備、政策保有株式の縮減などについて、規定の一部見直しや新設を行った。
6月13日まで意見募集(パブリックコメント)を実施後、改正案を正式決定する。
対象者 | 一般,自動車業界 |
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日刊自動車新聞 5月14日掲載