2025年5月8日
北海道で産官学協議会が発足 「ラピダス効果」の波及へ
次世代半導体の量産を目指すラピダス(小池淳義社長、東京都千代田区)の進出効果を波及させようと、北海道の産官学による「北海道バレービジョン協議会」が7日、発足した。2050年までに半導体関連企業340社の道内進出を目指すほか、ベンチャー企業の誘致や創出を後押しする。農業など北海道の主力産業に先端技術を採り入れる環境も整えていく。
ラピダスや日本通信、NTT東日本などが中心となり、〝ラピダス効果〟を北海道全域に広げる。ラピダスの小池社長が提唱した道央圏でデジタル産業を集積する「北海道バレー構想」をベースに、道央圏以外の自治体や企業にも参画を呼び掛ける。
7日の設立総会で協議会の会長となった藤井裕北海道経済連合会会長(北海道電力会長)は「北海道の未来の形を描き、動かしていくプラットフォームとしたい」と語った。協議会の中心となる特別会員の一社である日本通信の福田尚久社長は「スクリーンがあるパソコンやスマートフォンの世界は終わった。スクリーンのないインターネットの世界は、北海道バレーが世界最先端という状況をつくりたい」と抱負を語った。
50年までの「北海道バレービジョン1.0」では、半導体関連企業における道内の総生産額を3兆円とする目標などを掲げた。道央圏以外の自治体や企業にも参画を呼び掛け、全道的な動きに広げる。ビジョンは毎年更新する。
協議会の会長となった藤井裕氏 (左から4人目)ら主要メンバー
対象者 | 自動車業界 |
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日刊自動車新聞5月8日掲載