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自動車産業インフォメーション

2025年4月18日

主要AA4社の2024年度実績

中古車オークション(AA)の主要4事業者が発表した2024年度の実績は、平均成約単価がいずれも過去最高を更新した。23年度に比べて10%前後の伸びとなっており、ユー・エス・エス(USS)は120万6千円で他と40万円以上の差をつけた。成約率も4事業者が過去最高だった。中古車市場は慢性的な品不足が続いており、事業者間で仕入れ競争が過熱したことで相場が高騰した。ただ、3月単月では成約率がそろって下落。出品台数の回復によるものとみられ、この傾向が続けば4月以降の相場の動きにも影響しそうだ。

USS、日本中古自動車販売商工組合連合会(JU中商連、海津博理事長)、トヨタユーゼック(北口武志社長、千葉市美浜区)が運営するトヨタ・オート・オークション(TAA)、シーエーエー(CAA、斉藤啓太社長、愛知県豊田市)の発表を日刊自動車新聞がまとめた。

 AAの相場高騰は、ここ数年で急速に進んだ。コロナ禍で生じた新車の供給遅れによって、下取りや買い取りも減少。中古車市場への流入が少なくなった一方、小売り需要が拡大。海外で日本の中古車の根強い人気も重なり、さまざまな事業者で取り合いになっている。24年度は新車の供給改善が進み、一時、落札価格が落ち着いていたものの、年明け以降に再び相場が高騰していた。為替が円安に振れていたことで、輸出事業者の入札が活発だったことも要因だ。

 ただ、足元では成約単価に沈静化の兆しが出てきた。3月はCAAが前年同月比7.1%減の75万4千円となり、1年5カ月ぶりのマイナスだった。USSは同1.5%増の111万6千円とプラスを維持したものの、その増加幅はこの1年間で最小だった。ほとんどの事業者で出品台数がプラスに転じたことが大きい。成約率はいずれも下回るなど、需給バランスに変化が生じており、今後の値動きに波及する可能性がある。

対象者 自動車業界

日刊自動車新聞4月18日掲載