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自動車産業インフォメーション

2025年4月16日

自工会のトラック市場動向調査、保有台数は減少傾向 燃料高が経営圧迫

 日本自動車工業会(自工会、片山正則会長)は15日、普通トラックと小型・軽トラックの市場動向調査を公表した。業績が良い企業が増えているものの、燃料高騰などが全体的にユーザー企業の経営を圧迫している実態が明らかになった。

 普通トラック(積載量4㌧級以上、トラクター含む)の保有状況では、24年が運輸業全体で9.5台と前回から0.3台減った。稼働状況は「繁忙」と答えた運輸事業者が34%と2年前より3㌽増加した。

 「物流の2024年問題」をめぐっては、特に運輸業の45%が「ドライバー不足を感じている」と回答。対策としては荷主への運賃値上げを交渉したり、高速道路の利用増、ドライバーの給与引き上げなどと回答する事業者が多かった。環境対応車については導入ニーズはあるものの、運輸業の中型ハイブリッド車の導入意向は2割弱にとどまった。課題としては「車両価格の高さ」を挙げる回答が全体の7割弱にのぼった。

 小型・軽トラックの調査では、保有台数は1201万台と23年から減少した。新車販売も認証不正問題による出荷停止などで減った。今後1~2年間の物資輸送量は運輸事業者に聞いたところ「減少する」と見通す事業者が多く、保有台数の増加を見通す事業者も22年度から減った。

 調査は自工会が隔年で実施している。今回は、運輸事業者などから寄せられた1324件の有効回答を分析した。

対象者 一般,自動車業界

日刊自動車新聞 4月16日掲載