2025年3月4日
国交省、スマホやパソコンで申請書が作成できるサービスを首都圏で開始 ユーザー車検や名義変更で
国土交通省は、スマートフォン(スマホ)やパソコンで自動車検査(車検)や名義変更などの申請書が簡単に作成できるサービス「登録手続き申請書メーカー」の運用を首都圏の運輸支局などでスタートさせた。主にユーザー車検など、一般の自動車ユーザーの利用を想定したもので、手書きの手間がなくなり、窓口業務の効率化にもつながる。追加機能や導入地域は順次、広げていく考えだ。
スマホなどで専用ウェブサイトにアクセスし、質問にチェック形式で回答すると必要事項が自動入力される。入力完了後、画面に表示される2次元バーコードを運輸支局などの窓口にある読み取り機にかざすと申請書をそのまま印刷できる。
2月から東京都と千葉県で一部の運輸支局と自動車検査登録事務所で運用を開始した。3月には神奈川県、埼玉県、山梨県、栃木県、茨城県で運輸支局などに導入する。首都圏以外についても5月をめどに順次、導入する予定だ。
近年、運輸支局や自動車検査登録事務所では、ユーザー車検などで訪れる一般の自動車ユーザーが増えている。代書サービスを利用しない場合、申請書類への記入や手続きに戸惑うユーザーも多く、窓口で職員が指南する手間もかかっている。
すべての手続きを行えるわけではないが、登録手続き申請書メーカーを利用すれば、煩雑な手書きの手間が省ける。また、自宅など場所を問わずに申請書データを作成できるため、運輸支局や自動車検査登録事務所にとっても、窓口の混雑緩和や書類を修整する手間が省けたりする効果が期待できる。
5月中旬には、電子車検証のICタグに記録された車検証情報をスマホで読み込むことで、必要事項の入力が不要になる機能を追加する計画だ。国交省は、利用者をはじめ、運輸支局などの要望なども踏まえながら、対象手続きや実施場所を増やしていく考えだ。
登録手続き申請書メーカーの対象手続きは、自動車(軽自動車を除く)と二輪車(排気量250cc以下を除く)に関するもので▽移転登録(所有者の名義変更)▽変更登録(使用者や氏名・住所の変更)▽一時抹消登録(新規登録、永久抹消などは除く)▽所有権留保の解除▽所有者変更記録▽予備検査▽継続検査▽自動車検査証再交付▽自動車検査証返納▽輸出抹消仮登録▽輸出予定届け。
日刊自動車新聞3月4掲載