2025年2月3日
2024年の自動車輸出、2年ぶり前年下回る 北米の競争激化や欧州市場低迷で 自工会発表
日本自動車工業会(自工会、片山正則会長)が1月30日に発表した2024年の自動車輸出は、前年比4.6%減の421万7044台となり、2年ぶりに前年実績を下回った。半導体不足による供給制約がほぼ解消した一方、北米での競争激化、中国や欧州市場の冷え込みなどが影響した。輸出攻勢を強める中国は585万9千台と2年連続で日本を上回り、世界最大の自動車輸出国となった。
地域別では、アジアは58万3340台(同1.5%増)だったが、市場規模の大きい中国は19万7198台(同2.9%減)だった。中近東、南米などでも増加した。一方、北米は競争が激化している米国が136万9063台(同7.9%減)、カナダが23万1748台(同0.8%減)と前年割れだった。欧州は主要市場のドイツが8万8130台(同23.4%減)、英国が13万4520台(12.1%減)にとどまり、欧州連合(EU)加盟国全体でも46万3191台(同15.5%減)と減少した。
車種別では、乗用車が381万9813台(同4.0%減)、トラックが29万8128台(同12.6%減)、バスが9万9103台(同4.2%減)と、いずれも前年実績を下回った。
一方、中国汽車工業協会(CAAM)が公表した24年の輸出台数は同19.3%増だった。電気自動車(EV)は欧州の関税引き上げなどの影響で同10.4%減だったが、プラグインハイブリッド車(PHV)が急増した。
自工会が同日発表した24年11月の国内生産は73万8897台(同13.8%減)で、4カ月連続で前年を下回った。
対象者 | 一般,自動車業界 |
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日刊自動車新聞 2月3日掲載