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2018年2月7日

産総研、内装用木質パネル開発 木材の使用量増、強度高める

産業技術総合研究所(中鉢良治理事長)は、染色加工を手がける岐セン(岐阜県瑞穂市)や自動車部品メーカーとともに、自動車内装用の新たな木質パネルを開発した。

従来の木質パネルよりも木材の使用量が増えたほか、汎用プラスチックを使ったものよりも硬度や強度が高まったという。汎用品並みにコストを引き下げていき、数年以内の実用化を目指す。
これまでも木目調のパネル製品はあったが、プラスチックの上に突き板が貼ってある程度だった。今回は、特定の温度や圧力なら木材を固体のまま変形できる産総研の技術、調色をしても木材が痛まない岐センの加工能力、自動車部品メーカーの金型プレスの技術を使って、木材を50%以上含む新たな木質パネルと部品を完成させた。プラスチックを使った汎用品よりも硬くて強く、開発品のレベルによってはスーパーエンプラの性質を超えることもできたという。重量の問題についても薄く加工することで汎用品並みに軽くすることができた。今後はコストの引き下げに取り組む。

新たなパネルは今月14~16日に東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催される「nano tech 2018 第17回 国際ナノテクノロジー総合展・技術会議」に展示される予定だ。

日刊自動車新聞2月7日掲載

カテゴリー 展示会・講演会
主催者

産業技術総合研究所(産総研)

対象者 自動車業界