会員向けクルマ
biz

INFORMATIONクルマの情報館

自動車産業インフォメーション

2025年1月10日

国土交通省、型式認証不正対策を担う「認証監理室」を4月1日付で新設

 国土交通省は、型式の認証不正対策を担う「認証監理室」を4月1日付で物流・自動車局の審査・リコール課内に新設する。まずは本省に課長補佐1人と係長1人、地方運輸局に専門官2人の合わせて4人を配置する。新たな組織を軸に不正行為の抑止や再発防止の対応を図り、認証業務の適切な遂行と自動車ユーザーの安全・安心の確保につなげる。

 型式指定申請に関する不正事案の原因究明と再発防止対策を議論してきた検討会が昨年12月24日に公表した報告を踏まえた。業務内容として、まずは認証業務に関する内部統制の実施状況の評価や報告書の確認などを担う。国交省は将来的に、第三者機関による評価の義務付けを視野に入れている。

 また、型式指定後に生産ラインから実車を抜き取って保安基準適合性を確認する「量産車適合監視」を制度化するほか、不正を行ったメーカーに対し、型式指定前後の「監視的措置」を強化する。例えば、対象メーカーが型式変更(マイナーチェンジ)申請を行う際、国交省の判断で変更内容以外の項目も審査できるようにする。一方、認証業務を適切に運用している自動車メーカーなどに対しては、例えば監査や量産車適合性監視の頻度を下げるなどの対応を検討する。これとは別に、申請書類の削減など、認証関連手続きの簡素化や合理化にも取り組む考えだ。

対象者 自動車業界

日刊自動車新聞1月10日掲載