京都運輸支局（川口宏幸支局長）は、近畿地区では初めてとなる陸上自衛官を対象にした「バス・トラック運転体験会及び運送業等就職説明会」を開催した。定年を迎える自衛官の再就職支援と、担い手不足が大きな課題となっているバスやトラック、タクシーなどの自動車運送業や自動車整備業での人材確保につなげることを目指す。自衛隊京都地方協力本部と共催で、陸上自衛隊大久保駐屯地（宇治市）で行った。

１０月２８日のイベントには、２５人の自衛官が参加。３グループに分けてバスやトラックの運転体験を実施したほか、京都府バス協会や京都府トラック協会、京都府自動車整備振興会なども個別ブースでの就職説明会などを行った。

多くの自衛官は、精強性を保つため、若年定年制により５０代半ばに定年を迎える。ただ、在職中に大型自動車運転免許や自動車整備士などの資格を取得しており、自動車業界の即戦力として期待が高い。今年の６月には国土交通省や防衛省、日本バス協会などの業界団体が申し合わせを締結し、今後は、再就職支援だけではなく、自衛官募集の掲示や、予備自衛官等制度の周知などの連携強化を図っていくとしている。

日刊自動車新聞11月18日掲載