2024年10月11日
ジャパンモビリティショー 企業向け新たな価値創造、幕張メッセで15日開幕
「ジャパンモビリティショー(JMS)ビズウィーク2024」が15日、幕張メッセ(千葉市美浜区)で開幕する。「シーテック2024」との併催で、2年に1度のJMSとは異なり、BtoB(企業間取引)向けの展示会として初開催する。新たな価値の創出につながる技術やアイデアを持つスタートアップと自動車メーカーを仲介する役割も果たす。
次世代モビリティを展示するのはホンダとスズキだ。ホンダは、着座型のパーソナルモビリティ「ユニワン」を展示し、AR(拡張現実)やVR(仮想現実)と組み合わせることでモビリティの新たな移動体験を提案する。電動アシスト自転車をコネクテッド化した「スマチャリ」も展示し、販売などでの協力企業を探すことにしている。
スズキは、燃料電池(FC)を活用した荷役運搬車を披露し、FCを活用したアプリケーション開発や事業アイデア、FCのエネルギー変換効率を向上させる技術などを募る。23年のJMSで出展した電動パーソナルモビリティ「スズライド」やマルチユースモビリティ「スズカーゴ」も展示する。
トヨタ自動車は「ポータブル水素カートリッジ」を日本で初公開する。燃料電池車(FCV)で培った技術を生かし、従来の大型の水素タンクを、人が運べるサイズに小型・軽量化した。使用済み電動車から回収した電池を使用した蓄電システムも展示する。
日産自動車は、幼児の車内置き去り防止機能を備えたぬいぐるみ「マダイルヨ」のほか、電気自動車(EV)のエネルギーマネジメントサービスと、EVの車両データをアプリケーション・プログラミング・インターフェイス(API)を通じ外部連携させる「ニッサンビズコネクトAPI」も紹介する。
マツダは、人を中心とした車両の研究開発の取り組みをパネル展示するほか、3分の2サイズのロードスターもブースに飾る。スバルは人工知能(AI)の開発拠点「スバルラボ」の取り組みやドライブアプリ「スバロード」などを紹介し、同社が力を入れる〝価値づくり〟を発信する。
三菱自動車はスマート充電サービスや使用済み電池モジュールを活用した自律型街路灯、博報堂との共同出資会社でアウトドア向けプラットフォームを提供するノヤマなど5つの新規事業をパネルで紹介する。ダイハツ工業は、地域課題解決で取り組む自動運転や視覚障がい者移動支援機器、自動搬送車(AGV)などパネルを展示する。
いすゞ自動車とUDトラックスは合同でブースを出す。いすゞの中期経営計画「IX」を軸に、自動運転やコネクテッド、カーボンニュートラル(温室効果ガス排出実質ゼロ)についての取り組みをパネルで紹介する。三菱ふそうトラック・バスは三菱商事、三菱自動車とともに6月に設立した共同出資会社「イブニオン」の取り組みやサービスをアピールする。
四輪車や二輪車の展示は、日本自動車工業会(片山正則会長)の合同展示エリアで行い、カーボンニュートラル達成に向けた多様なアプローチを紹介する。
会期中には、自動車メーカーやスタートアップの社長が日本におけるカーボンニュートラルやモビリティ製造、付加価値創造に向けた変革などをテーマに議論する「未来モビリティ会議」も開く予定だ。
カテゴリー | 展示会・講演会 |
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対象者 | 一般,自動車業界 |
日刊自動車新聞10月11日掲載