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2024年10月07日

TOPPANとトヨタ名古屋教育センター 教習所向け多言語翻訳サービスで協業

TOPPANホールディングスとトヨタ名古屋教育センター(大澤裕之取締役会長、名古屋市昭和区)は、自動車教習所向け多言語翻訳サービスで協業を始めたと発表した。教習所向けの定型文や専門用語を標準搭載し、外国人教習生とインストラクターとのコミュニケーションを支援する。全国の自動車教習所向けに販売する。

在留外国人の増加に伴い、外国人教習生の数が増加し、国籍の多様化も進む。また「特定技能」の在留資格を持つ外国人労働者の受け入れで、自動車免許取得希望者は今後も増えていく見込みだ。

一方で、教習所でのやりとりは専門用語が多い。安全に関わるだけに正確な伝達が不可欠だ。しかし、外国語に堪能な指導員は少なく「正しく伝わっているか確認できない」「意思疎通が難しい」「伝える工夫・時間が要る」といった課題がある。

同センターは、新規免許取得者用の教材制作や販売なども手掛ける。そこで、全国の教習所が抱える在留外国人への対応という課題を踏まえ、TOPPANと協業することにした。

TOPPANグループが開発・提供している音声翻訳サービス「ボイスビズ」は、精度の高い国産翻訳エンジンを活用。英語を介さないため、日本語に強い特徴がある。これを活用して同センターが監修した、入校受付や学科教習、技能教習などの定型文や専門用語などを標準搭載した。

特別な機器は必要なく、スマートフォンやタブレットで使え、免許取得を目指す外国人教習生と指導員、事務員などとの円滑な多言語コミュニケーションを支援する。

固有名詞では、例えば「法定速度」「教習原簿」「効果測定」、定型文では「教習のスタートは『学科教習項目番号1、運転者の心得』を受けることから始まります」などの例がある。英語、中国語、ベトナム語、フィリピン語に対応する。初期費用8万円(消費税別)、月額5千円(同)。2025年度まで60校への導入を目指す。

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
対象者 大学・専門学校,一般,自動車業界

日刊自動車新聞10月7日掲載