2024年9月03日
西日本三菱 女性スタッフ増員、働き方改革で多様性推進
西日本三菱(吉岡重文社長)は、働き方改革推進に向け社内制度の見直しを本格化する。柔軟な働き方やキャリア設計を可能として多様な人材の獲得、定着につなげ、人手不足の解消やビジネスの深化に結び付ける狙い。とりわけ女性スタッフの増員を重点に掲げ、営業やサービスなど職域を問わず活躍できる仕組みを構築する。5年後には女性スタッフを現行比8割増の270人に拡大したい考えだ。
採用、就労環境、人事制度の各領域で見直しを進める。制度面では時短勤務やキャリアアップ助成、復職基準の見直しなどに着手し、ライフステージが変わっても就労を継続できるようにする。2025年度末をめどに、一部職種での在宅勤務も導入する計画だ。
採用面ではプロモーション動画や店頭掲示ポスターを制作するほか、社員の紹介を通じた人材獲得を強化する。採用に結び付いた場合には報奨金も用意するなど、「全社員をリクルーターにする」(吉岡社長)ことで、効率的かつミスマッチの少ない採用につなげる。
こうした取り組みで特に企図するのが女性活躍だ。同社の現在の女性スタッフ数は、全体の1割超に当たる150人ほど。男性中心とされるディーラービジネスにあって、比率は極めて低いのが現状だ。とりわけ広域で事業を営む同社の場合、地域ごとに人手不足の深刻さもさまざまで、サービス品質維持のためにはこれまで手薄だった女性の力が不可欠と見る。向こう5年で100人超の上積みを図るとともに、管理職比率も10%超とするなど、具体的な目標を設けて環境整備を急ぐ。
吉岡社長は「将来的には女性スタッフを500人に増やしたい」と、さらなる拡大にも意欲を示す。女性活躍の達成度を組織改革のバロメーターとしつつ、誰もがいきいきと働ける環境を持続的に構築したい考えだ。
カテゴリー | 白書・意見書・刊行物 |
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対象者 | 自動車業界 |
日刊自動車新聞9月2日掲載