2024年8月09日
国交省 猛暑で「日本版ライドシェア」制限緩和、一時的な移動需要に対応
「日本版ライドシェア」に関し、国土交通省は、猛暑の時間帯やイベント開催時に稼働時間帯と使用可能台数の制限を緩和する見直しを図った。一時的に増加が見込まれる移動需要に対応するのが狙い。狙いどおり、機動的に需要を満たせるか注目される。制度の見直しは、7月の雨天時対応に続いて2度目となる。5日から対応を開始した。
猛暑時の対応は、東京都特別区や大阪市など大都市部12地域が対象だ。前々日の午前10時時点で気温の予報が35度以上の時間帯と、その前後1時間を日本版ライドシェアの車両を使用できる。
猛暑の予想時間帯が従来は使用不可の時間帯の場合、各営業区域内で設定された最大運行可能台数まで使用可能とする。従来も使用可能だった時間帯の場合は、最大運行可能台数の2倍まで使用できる。
音楽ライブや花火大会などのイベント期間中については、日本版ライドシェアの導入地域で、イベント主催者や開催地の周辺自治体から地方運輸局に要請書が提出された場合に運用を拡充する。一時的な需要増加が見込まれる時間帯と、要請書に記載されている不足車両数の範囲内で運行を許可する。他の交通機関との分担率などを踏まえながら運輸局が判断する。
このほか、既存のタクシー関連制度の柔軟な運用も行う。道路運送法では、地域公共交通会議・協議会で協議が整った場合、タクシーが地域や期間を限定した上で、営業区域外旅客運送ができる制度がある。イベント対応時でも同制度が利用可能なことを明確化し、タクシー事業者に利用を促していく。国交省は、4月から日本版ライドシェアを始めた。現在、全国17地域で運行されており、44地域が導入を検討している。
カテゴリー | 白書・意見書・刊行物 |
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対象者 | 一般,自動車業界 |
日刊自動車新聞8月7日掲載