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2018年1月30日

経産省、学び直しや跡継ぎ問題に焦点 人材力強化研究会が「人生100年時代構想会議」を開催 最終報告案をまとめた

経済産業省はこのほど、我が国産業における人材力強化に向けた研究会を省内で開き、最終報告案をまとめた。3月にも正式決定し、政府による「人生100年時代構想会議」をはじめとする施策に反映させていく。

経産省は、100年時代構想会議の総理指示や新たな中小・零細(小規模)企業の活力向上をにらんだ政府連絡会議の設置を踏まえ、昨年11月に同研究会を新設し、傘下に働き手側、企業側の2ワーキンググループ(WG)を置いて、これから求められる人材像や企業側が取り組むべき課題、労働市場の改善策などを議論してきた。研究会は今回、二つのWGから示された報告骨子案を大筋で了承。今年度内に再度、研究会を開いたうえで最終決定する見通しとなった。
働き手側のWGは、職業人生が長くなるなかで、学生時代に身に付けたスキルの“賞味期限”が短くなっていると指摘し、年代ごとに学び直しが必要だとした。具体案として、現在の仕事で経験を積むほかに、兼業や副業、出向を通じて未体験分野を経験することも有効だとし、企業側の後押しも求めた。
企業側のWGでは、人材不足や跡継ぎ問題に悩む中小企業に焦点をあてた。まずは経営戦略上、どのような人材が必要か明確にしたうえで、情報発信の強化や職場環境の見直しと合わせて人材確保に取り組むべきだとした。兼業や副業の容認を通じ、大企業からの人材を受け入れたり、仲介支援者の機能をもっと活用することも大切だとした。また、経営相談機関にも企業の実情に合わせたキメ細かな「伴走型」の支援を求めた。
22日の安倍首相による施政方針演説でも「働き方改革」「人づくり革命」、中小企業の生産性向上を目指す「生産性革命」などが主なテーマとなった。経産省は政府方針に沿い、同研究会の報告内容を施策に反映させていく。

日刊自動車新聞1月30日掲載

カテゴリー 会議・審議会・委員会
主催者

経済産業省

対象者 自動車業界
リンクサイト

経済産業省ホームページ

http://www.meti.go.jp/committee/kenkyukai/sansei/jinzairyoku/jinzaizou_wg/pdf/001_02_00.pdf