2024年8月07日
自動車リサイクル促進センター調査 リサイクル料金使い道、3分の2知らず
過去3カ月以内に車を購入した人のうち、自動車リサイクル料金の使い道を知らないユーザーがおよそ3分の2に上ることが自動車リサイクル促進センター(JARC、細田衛士理事長)の調査で分かった。リサイクル料金は使用済み自動車から回収したフロン類やエアバッグ類、自動車シュレッダーダスト(ASR)の適正処理に使われている。自動車リサイクル法が施行してから20年近くたつが、中身についての一般の認知は十分ではないようだ。JARCでは高速道路のサービスエリアなどでの情報発信に取り組むなどし、今後もPR活動を強化していく考えだ。
調査は2024年5月に実施し、18歳以上で過去3カ月以内に新車か中古車を購入した人を対象に、自動車リサイクルの認知状況などを尋ねた。3036人が回答した。
自動車リサイクル制度自体の認知度は高い。「どんな仕組みか概要を知っている」(38%)「名前を聞いたことがある」(43%)で、計81%に達している。ただ、リサイクル料金がフロン類やエアバッグなどのリサイクルに使われていることを知っている人の割合は36%にとどまった。車の購入時にはリサイクル料金の支払いを求められることから存在自体は知られていても、使用済み車の適正処理にどのように使われているかまで興味を持っている人は少ないようだ。
また、環境負荷の軽減から、車の修理などにリサイクル部品を活用する動きも拡大している。ただ、こうした部品を選べることを知っている人は15%にとどまった。温室効果ガスの削減効果もあり、新品部品に比べて割安な中古部品のメリットを、改めて一般客に訴えていくことも重要になるとみられる。
カテゴリー | 白書・意見書・刊行物 |
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対象者 | 一般,自動車業界 |
日刊自動車新聞8月5日掲載