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2024年7月11日

両備グループ 若手人材獲得に注力、乗務社員採用プロジェクト

バスやタクシーをはじめ多角的に事業を展開する両備グループ(小嶋光信代表)は、グループの交通運輸事業(トランスポーテーション&トラベル部門)が取り組む乗務社員採用プロジェクト(PJ)の第2弾を、今秋にも開始する。2023年6月から1年間取り組んできた同PJ第1弾「宇宙一本気(マジ)な乗務社員採用プロジェクト」が、目標を上回る採用実績を実現するなど成果を上げており、PJ2ではPJ1に取り組んで見えた乗務社員の高齢化という課題の改善を強化する。

4日にPJ1の結果を公表し、合わせてPJ2の取り組みも告知した。PJ2は「宇宙一本気(マジ)な乗務社員採用プロジェクト シーズン2」として9月に始動することを予定している。「若手採用(10代~30代の男女)」をテーマに掲げ、新入社員の年齢構成を10~30代で40%以上とし、PJ1同様1年間で200人の採用を目指す。

トランスポーテーション&トラベル部門は、バス、路面電車、トラック、フェリー、タクシー事業を合わせた部門で、1700人強の乗務社員が勤務している。交通と物流を守るためには乗務社員の確保が急務とし、23年6月にPJ1を始動。バス・鉄軌道部門とトランスポート部門で各50人、タクシー部門で100人の計200人の乗務社員確保を目標に掲げた。

両備グループでは、新規採用を推進する前段階として、在籍する社員の満足度を高め、社員が辞めず新規採用が増員に結び付くよう、2年連続でベアと昇給を合わせて5%以上の改善を行った。若い人材を採用するため地域の他産業と勝負することなどにも注力。テレビCMの集中放映や813回の会社説明会の開催、166回におよぶバス、タクシー、トラックの運転体験会など、プロモーション活動も積極的に推進した。

この結果、PJ1では6月26日までに1054人の応募があり、各部門合わせて目標を上回る216人を採用した。コロナ前との比較で約1.6倍の水準となった。

ただ、両備グループの乗務社員の年齢構成は、両備バスで50歳以上が46.7%を占めるなど、今後も安定して路線バスを運行していくためには若い人材の採用が不可欠で、PJ2では若者の採用をテーマに活動を推進する。

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
対象者 自動車業界

日刊自動車新聞7月11日掲載