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2024年7月05日

日産と日産横浜自大、神奈川工業高 技術者育成、製販タッグで取り組み

日産自動車と日産横浜自動車大学校(井出泰男校長)、神奈川工業高等学校(片受健一校長)が人材育成の新たな試みを始めた。高校3年間と整備学校4年の計7年にわたる育成プログラムをつくり、一級整備士や日産で働くエンジニアを育てる。技術系人材の確保はメーカー、ディーラーとも共通の課題だ。メーカー、整備学校、工業高校が連携して対処する。

3者が4日、「次世代モビリティエンジニア育成コンソーシアム」を設立した。今年4月に神奈川工業高校に入学した1年生から順次、育成プログラムの適用を始める。高校在学中の3年間は、日産エンジニアとの交流や最新技術・開発拠点の見学などを通じて自動車への関心を高める。日産横浜自動車学校への進学者には、日産のエンジニアによる授業やモータースポーツへの参加機会を提供する。

自動車技術や日産車の知識を習得してもらったうえで、日産系列販売会社の整備士や日産のエンジニアとして活躍してもらう。日産としては、実験部のエンジニアや、完成検査員などのキャリアを想定しているという。

今回の取り組みを始めたのは「安心や安全を提供するための人材が不足していること」(日産自動車中日本リージョナルオフィスの上原健太郎RSO長)が背景にある。特に整備士不足は深刻で、2023年度の自動車整備科への入学志願者数と入学者数はそれぞれ7336人、6840人と定員の約1万2千人を大きく割り込む状況だ。3者は今後、育成プログラムの完成度を高めつつ、神奈川工業高校以外の高校にも参画を促していく考えだ。

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
対象者 中高生,大学・専門学校,自動車業界

日刊自動車新聞7月5日掲載