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2024年6月18日

デンソーとNTTデータ 自動車ソフトウエアで包括提携

デンソーとNTTデータは、自動車のソフトウエア領域で包括提携したと発表した。車載ソフトを強みとするデンソーと、通信やクラウド技術が得意なNTTデータが協力し、ソフトウエア・デファインド・ビークル(SDV)の開発効率を高める。2030年までに両社で3千人規模の開発体制を整え、開発を支援するプラットフォームも共同で開発する。今後は資本提携や共同出資会社の設立も視野に次世代モビリティサービスで連携していく。

両社はまず、高度ソフト人材の育成制度を整備し、定義や技術水準も標準化して自動車業界で展開していく。デンソーでは、ソフト人材を30年までに23年比1.5倍の1万8千人規模まで増やす計画を持つ。NTTデータとの連携は、SDV開発強化に向けた取り組みの一環となる。

ソフト開発を支援するプラットフォームでは、人工知能(AI)を活用した評価ツールなど、両社が持つ技術やノウハウを組み合わせる。開発したプラットフォームは自動車メーカーなどへの展開も視野に入れていく。

両社は、これまでも連携を進めてきた。16年にはデンソーがNTTデータの子会社に出資し、22年には両社で車載電池などのライフサイクルベースの二酸化炭素(CO2)排出を割り出せるデータ連携プラットフォームの構築にも着手している。

SDVは、スマートフォンのようにソフトの更新やアプリを追加することで性能を高めたり、機能を追加したりできる。また、社会システムと車両がつながることで、さまざまなサービスを生み出す可能性も秘めている。両社は今後も協業の枠組みを拡大し、SDVによるモビリティサービスを共同で展開していく。

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
対象者 自動車業界

日刊自動車新聞6月17日掲載