2024年6月17日
ホンダ 新型軽商用EV「N-VAN e:」10月発売、航続距離245㌔
ホンダは13日、軽商用電気自動車(EV)「N―VANe:」(エヌバンイー)の価格やスペックを公表し、10月10日に発売すると発表した。航続距離は245㌔㍍(WLTCモード)を確保し、価格は243万9800~291万9400円(消費税込み)に設定した。環境省が電動トラックを導入する法人や自治体に交付する補助金(LEVO補助金)を事業者が使用した場合、最も安いグレードで150万円を切る価格で購入できる。販売計画は非公表。
エヌバンイーは、「N―VAN」をベースにしたEV。電池パックの薄型化や軽用に小型化した電動アクスルの採用、高電圧部品の配置の効率化などにより、軽商用車に求められる荷室の容量や開口部を維持しながら、容量29.6㌔㍗時のリチウムイオン電池を搭載するスペースを確保。245㌔㍍の航続距離を実現した。
ヤマト運輸など大手物流事業者のほか、花屋やパン屋などの個人事業主もターゲットに見据える。開発責任者の坂元隆樹氏は「さまざまな用途に応えられる十分な航続距離を確保できた」とした。
充電時間は6.0㌔㍗の普通充電で約4時間30分、50㌔㍗の急速充電で約30分。バッテリーの冷却・加温システムの採用により、温度変化によるバッテリーの性能劣化も抑制した。
EVとしての性能だけではなく、安全性能の向上も図った。最新の先進運転支援システム「ホンダセンシング」を全グレードに標準装備したほか、軽商用バンとして初めてサイドカーテンエアバッグを運転席と助手席に標準装備した。
グレードは、個人向けも想定した「L4」「ファン」と、装備を簡素化した法人向け仕様の「G」「L2」の計4種類。GとL2は、メーカーによるフリート販売とオンライン販売サイト「ホンダオン」のみの限定販売とする。
エヌバンイーは、事業者向けのLEVO補助金の対象で、支給額は「約100万円」(広報部)という。最安の「G」の場合は143万円程度で購入できることになる。個人も55万円の「クリーンエネルギー自動車(CEV)補助金」の利用が可能だ。
カテゴリー | 白書・意見書・刊行物 |
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対象者 | 一般,自動車業界 |
日刊自動車新聞6月14日掲載