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2024年5月14日

神奈川トヨタ 高齢者「運転ヘルスチェック」、昭和大と連携

神奈川トヨタ(安藤栄一社長)は、高齢ドライバーが医学的根拠に基づき、安心して運転を継続できる環境づくりに着手した。昭和大学と連携し、自社オリジナルのコンテンツ「運転ヘルスチェック」の結果と、同大学によるヒアリングシートの結果を匿名で収集し分析することで、事故につながる要因と改善への道を探っていく。

「運転ヘルスチェック」は、運転に必要な視力・聴力、身体能力の確認に加え、75歳以上の運転免許更新時に受検を義務付けられている「認知機能検査」の模擬試験を含むコンテンツ。ドライバー自身が運転に必要な能力が備わっているかを判断するために活用してもらおうと、地域の高齢ドライバーやタクシー事業者向けに実施している。今後は同取り組みを一段推し進め、運転に必要な個々の身体能力について医学的な根拠を追究していく。

同社と昭和大学の連携は、両者が神奈川県が推進する「かながわ人生100歳時代ネットワーク」に参画していたことからスタート。活動の初回は、横浜個人タクシー協同組合(門谷真人代表理事)の事務所に昭和大学の安部共同研究チーム(安部聡子教授)を招き、運転ヘルスチェックおよび、同チームによるヒアリングを実施した。参加したのは、同組合に加盟する74歳以上のドライバー約50人。

安部教授は「認知症などの危険リスクが高くても本人に自覚がないケースも多く、検査に来ていただけない課題があった。運転免許更新時に義務付けられている認知機能検査のタイミングにヒアリングできれば、スクリーニングの進化に期待できる」と話す。まずは、現状把握を目指し、3年以上の長期目標として、高齢ドライバーの事故防止や認知症の未病、介護予防などにもつながるツール開発を目指す方針。

カテゴリー 交通安全
対象者 一般,自動車業界

日刊自動車新聞4月23日掲載