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2024年5月10日

4月の国内新車販売11%減 4カ月連続前年割れ

2024年4月の新車販売(登録車と軽自動車の合計)は、4カ月連続の前年割れとなる31万346台(同11.2%減)だった。ダイハツ車の出荷停止などが響き、4月単月としては過去30年間で下から5番目の低水準だった。ただ、下げ幅は前月から9.9㌽改善した。ダイハツ車の生産も再開され、回復への道筋が見えつつある。

新車不足が深刻化した22年4月の実績(29万9620台)は上回ったが、軽を中心に4月も販売台数が伸び悩んだ。ダイハツは2月中旬以降、国土交通省による保安基準適合の確認が完了した車両から生産を再開している。このため、4月は下げ幅が前月比で10.3㌽改善したが、なお7割減にとどまった。

ブランド別販売はまだら模様の結果となった。車両供給が安定し登録車販売が好調だったホンダは約4割増、スズキも新型車効果で2桁増だったが、トヨタは約15%減に終わった。ダイハツからのOEM(相手先ブランドによる生産)車の落ち込みに加え、品質確認による工場停止も響いたと見られる。

日本自動車販売協会連合会(加藤敏彦会長)が1日発表した登録車の新車販売は4カ月連続の前年割れとなる20万7536台(同5.7%減)だった。直近20年間では下から7番目の水準。普通乗用車は12万6937台(同0.1%減)と横ばいながら過去最高だった前年に迫った。一方、小型乗用車は7カ月連続マイナスの5万4696台(同17.1%減)だった。

全国軽自動車協会連合会(全軽自協、赤間俊一会長)が1日に発表した軽の新車販売は10万2810台(同20.7%減)で5カ月連続のマイナス。1998年に軽が現行規格になって以降の4月実績では下から3番目の水準だ。乗用車は5カ月連続の前年割れとなる7万7129台(同20.1%減)。貨物車は2万5681台(同22.5%減)で11か月連続のマイナスだ。

軽は大幅減が続くが、ダイハツの生産再開とともに回復へ向かいそう。ただ「(出荷停止の)影響がいつまで継続するのか判断しにくい」(全軽自協)と、先行き不透明感も残る。

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
対象者 一般,自動車業界

日刊自動車新聞5月2日掲載