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2024年4月09日

ハーレー日本法人 米人気大型二輪車投入や都市型イベント開催

アメリカンバイクの代名詞であるハーレーダビッドソンの日本法人が販売拡大へ取り組みを活発化している。北米で販売好調な主力モデルの新型車を投入したほか、従来はサーキットで開いていた大型イベントを都市型に切り替える。老若男女問わず、幅広いライダーや予備軍がハーレーに触れる機会を増やし、販売を増やす考えだ。

ハーレーダビッドソンジャパン(HDJ、野田一夫社長、東京都新宿区)は、グランドアメリカンツーリングの新型車「ストリートグライド」「ロードグライド」を3月に発売した。北米で販売の半数を占める主力モデルで、国内でも既納客のほか、30~40歳代を中心に新規顧客を開拓し、国内販売全体の3割程度を売り上げる計画だ。

新型車は1923ccのV型2気筒エンジン「ミルウォーキーエイト117」を搭載。新たにシリンダーヘッド部分を水冷化し、ライダーが脚に感じる熱を低減することで快適性を高めた。軽量化も実現しており、高出力化と操縦安定性の両立を図った。

特徴的な装備が、12・3㌅のTFTカラータッチスクリーンを備えるインフォメーション機能。iPhone(アイフォーン)との連動により、音楽やカーナビゲーション機能も充実させた。ハーレー伝統の低重心による安定性と高い動力性能に加え、新たな冷却方式による乗車時の快適性やエンターテインメント機能の充実など、商品力を大きく高めた。

また、369万円スタートの価格もグランドアメリカンツーリングとしては戦略的な設定とした。期待の新型車ということもあり、横浜・みなとみらい(横浜市西区)で開いた2024年モデルの公道試乗会でも、メディアなどから高い注目を集めていた。

さらなるファン拡大の施策として期待を寄せるのが、6月1、2日に山下ふ頭の特設会場(横浜市中区)で予定する大型イベント「BLUE SKY HEAVEN(ブルースカイヘブン)」だ。これまでは富士スピードウェイで開催していたが、北米など海外と同様に都市型のイベントに変更する。

6万平方㍍を超える広大な会場では、家族連れや音楽ファンなど、ハーレーのライフスタイルを伝える音楽とモーターサイクルが融合した大型フェスとなる。後援する横浜市も、首都圏の観光地ながら経由地のため宿泊客の少ないという事情もあり、滞在型のイベントとして、ハーレーブランドが持つ集客力に期待を寄せている。

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
対象者 一般,自動車業界

日刊自動車新聞4月6日掲載