自動車リサイクルの関係団体は、東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催された環境関係の展示会「エコプロ2023」に出展し、各団体の環境貢献への取り組みを学生や企業関係者などに紹介した。使用済み自動車から取り出した中古部品や、自動車由来の資源を展示し、自動車リサイクルの有用性を訴えた。

自動車リサイクル促進センター(JARC、細田衛士理事長)は、使用済み車から生まれた鉄や銅などの資源を展示。座席の素材を再利用して作った名刺入れも紹介した。NGP日本自動車リサイクル事業協同組合(小林信夫理事長)は、テールランプやサイドミラーなどの中古部品を展示。新品を使用した場合に比べて削減できる二酸化炭素(CO2)の排出量を示したほか、価格の違いも説明した。

一方、国際環境政策研究所(山口敏夫代表理事)は、国内の保有台数や1㌧の鉄を生産するのに必要な石炭の量などを問うクイズを出題。NGPは使用済み車の部品取りをした後に残った車体がどうなるかなどを尋ねるなど、クイズを通じて自動車リサイクルを学べる場も設けていた。

NPO法人の全日本自動車リサイクル事業連合(髙橋敏理事長)は、自動車リサイクルの仕組みや社会的意義について、イラストを交えながら紹介した子ども向け冊子を配布。NGPは産業廃棄物の不法投棄で環境汚染が生じた豊島(香川県)の自然回復に向けた活動も紹介した。