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2023年11月20日

奈良トヨタ ふるさと納税返礼品に旧車レストア登録、全国初

奈良トヨタ(菊池攻社長)は、田原本本社を置く田原本町のふるさと納税返礼品として、旧車を復元するレストアサービスを登録し、13日から提供を開始した。旧車のレストアが返礼品として登録されるのは全国で初めて。旧車文化と同町の活性化を図るとともに、4月から本格稼働したレストア事業のさらなる発展につなげる。

寄付金額は、申し込み希望者と同社が、車両状態の確認や見積りなどの打ち合わせを行った後、確定したレストア実施範囲に応じて決定する。そのため希望者は、寄付前に同社の田原本店(田原本本社)サービス業務課への事前連絡が必要となる。

作業は田原本本社のレストア専用工場「まほろばミュージアムガレージ(第2工場)」で行う。レストア事業のメンバーである熟練の整備士らが、往年の名車を復元する。ふるさと納税の返礼品として受け付ける車両はトヨタ車のみ。

奈良トヨタと田原本町は、6つのふるさと納税サイトで、レストアサービスの受付を開始した。常時掲載の寄付金額は、エンジンやトランスミッションの交換、板金塗装など、車両の全てを一新するフルレストアの参考価格として、7500万円に設定。レストア内容に応じて寄付金額は変動するため、受付ページは個別に作成する見込みだ。

13日の記者発表会で、菊池社長は「昭和45年から本社屋を構える田原本町とのご縁は深い。レストアで旧車とお客さまの笑顔を蘇らせるとともに、田原本町の盛り上げも図っていきたい」と述べた。

同社は次世代への整備技術の伝承を目的とした「レストアプロジェクト」など、2004年から継続してレストアに取り組んできた。ふるさと納税制度への参画で、培ってきた技術力もアピールしていく。

森章浩町長は「(奈良トヨタのレストアは)田原本町のふるさと納税のフラッグシップとなる」と力を込めた。同町は「誰もがいきいきとした暮らしを楽しむまち」づくりに向け、寄付拡大への取り組みを進めている。23年度の寄付金額の目標は、過去最高だった昨年度の2倍を超える額となる1億円を掲げている。

カテゴリー 会議・審議会・委員会
対象者 一般,自動車業界

日刊自動車新聞11月17日掲載