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2023年11月02日

10月の国内新車販売台数10%増 14カ月連続プラス

2023年10月の国内新車販売台数(登録車と軽自動車の合計)は、前年同月比10・7%増の39万7672台で、14カ月連続のプラスだった。仕入れ先の工場事故によって、トヨタ自動車が10月16日夕方から25日まで国内工場の稼働を停止。完成車の出荷に影響が出たことで、登録車全体への波及も懸念されたが、同月の登録車の伸びは2桁増を維持。ディーラー各社は在庫分でカバーしたとみられる。ただ、稼働停止の余波は11月にも及ぶ見通し。出荷遅延分の巻き返しが遅れれば、今後、市場全体に響く可能性もある。

日本自動車販売協会連合会(自販連、金子直幹会長)が1日発表した10月の登録車販売台数は、前年同月比14・9%増の24万3144台となり、10カ月連続で前年実績を上回った。このうち、普通乗用車は同30・7%増の14万2149台。10カ月連続のプラスで、同月として過去最高を3年ぶりに更新した。一方、小型乗用車は同6・4%減の7万2534台で7カ月ぶりのマイナスとなった。

トヨタは稼働停止で販売店への一部車種の配車が遅れたものの、2桁増を記録した。ただ、あるトヨタ系列ディーラーの営業担当役員は「稼働停止が10月の中、下旬だったため、配車遅れは月末分にとどまった」とし、「むしろ、11月は月初から影響が見込まれ、落ち込みが大きいかもしれない」と、今後のリスクを指摘している。

全国軽自動車協会連合会(全軽自協、赤間俊一会長)が同日明らかにした10月の軽販売台数は、同4・7%増の15万4528台で3カ月連続のプラス。このうち、乗用車は同9・3%増の11万9802台で、3カ月連続で前年超えした。貨物車は同8・6%減の3万4726台となり、5カ月連続で前年実績を下回った。

ブランド別ではシェアトップを争うダイハツとスズキがそろって前年割れ。ホンダは10月に発売した新型「N―BOX(エヌボックス)」の効果で、前年同月から3割超となった。三菱自動車も「デリカミニ」が好調で6割を上回る伸びを示した。

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
対象者 一般,自動車業界

日刊自動車新聞11月2日掲載