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2023年9月11日

日刊自連載「世の中に広がってほしいグッドパートナーシップ事業」(18)イドム

イドムは、「ガリバークルマ支援」と称して、移動に不安を抱えるあらゆる人に向けた支援活動を展開している。2022年9月に起きた「3歳園児バス置き去り事故」を受けて、翌10月、オクト産業(安達良平社長、東京都板橋区)と協力し、全国の幼稚園事業者へ無償モニターの取り付けを開始した。100台への設置に向けて、安全装置の開発と製造、設置を行っている。

イドムは、車の買取・販売事業を主軸としたサービスを展開するとともに、企業市民として地元に対する支援活動も積極的に行っている。20年には、コロナ禍で移動が困難になった人を対象に「ガリバークルマ支援第1弾」を実施。医療従事者をはじめ、移動を必要とする全国の約1万人に保有する在庫車両を最大3カ月間、無償で提供した。幼稚園バスへの安全装置設置は、これに続く活動だ。

イドムは、事故の報道を受け、その不安解消への対策を模索している際に、オクト産業と出会った。オクト産業は、安全装置の開発に成功したものの、全国に展開するルートや設置・取り付けのための設備や方策を持ち合わせていないという課題があった。両社は福島県に縁があるということもあり、協力することで合意した。

取り付ける安全装置は、置き去り防止のブザー。通園バスのエンジンキーがオフになると社内に警報ブザーが鳴り始め、所定時間内に、社内の安全確認を完了して後部座席に据え付けたランプスイッチを押さないと、車外にも大音量の警報が鳴り響き、人為的な確認ミスを防ぐという仕組みだ。シンプルな構造で操作が分かりやすく、有線接続で電波障害などの影響も受けないのが特徴としている。

23年4月からの通園バスの置き去り防止安全装置取り付け義務化に先駆けて、モニター設置を開始。設置した幼稚園事業者からフィードバックを受けながら、製品の改良にもつなげている。

カテゴリー キャンペーン・表彰・記念日,社会貢献
対象者 一般,自動車業界

日刊自動車新聞9月8日掲載