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2023年8月02日

中日本高速道路 高速初の水素ステーション、東名足柄SAに9月開業

中日本高速道路(ネクスコ中日本、小室俊二社長)は、9月15日に東名高速道路(東名)足柄サービスエリア(SA)下りに水素ステーションを開業すると発表した。高速道路のSA・パーキングエリア(PA)に水素ステーションがオープンするのは全国初で、2基の充てん装置を設置する。各地域の高速道路に先駆けて水素ステーションを設置することで、利便性の向上はもとより、燃料電池車(FCV)をはじめ水素燃料車の普及を後押しする。

ネクスコ中日本は2021年11月に、足柄SAに水素ステーションを設置すると発表。これまで中日本エクシス、岩谷産業とともに準備を進めてきた。

9月15日午後2時にオープンする「イワタニ水素ステーション 足柄SA」は液化水素貯蔵(オフサイト型)の水素ステーションで、岩谷産業が運営していたLPガスステーション跡地に2基の水素ディスペンサーを設置する。

供給能力は平均300ノルマルリューベ。空タンクから満充てんに必要な時間は乗用車が約5分、FCトラックなど大型車は約25分と試算している。午前8時から午後8時まで営業する。

ネクスコ中日本は、「地域環境の保全と脱炭素化への貢献」を経営方針の主要施策に掲げ、電気自動車(EV)充電設備の拡充などに取り組んでいる。現在、管内では129基(169口)の急速充電器を111エリア(上下線のSA・PA合計)に設置しており、今年度末には充電口数を246口まで増やす計画だ。

今回、全国の高速道路に先駆けて水素ステーションを設置するのは、「地球環境の保全と脱炭素化への取り組みの一環として水素ステーション事業の展開したい」(小室俊二社長)と考えているためだ。

足柄SAは東京、名古屋間の主要路線にあり、東京から約100㌔㍍に位置していることからFCV利用者の充てんニーズがあると見込む。今後は同ステーションでの利用状況の分析や情報収集を行うとともに、FCVの普及状況などを踏まえ、他の高速道路への展開を検討していく。

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
対象者 一般,自動車業界

日刊自動車新聞8月1日掲載