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2023年7月07日

東京キャンピングカーショー2023 90社200台以上が集結

「東京キャンピングカーショー2023」が、東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催された。今回は90社が出展。イベント会場には200台以上のキャンピングカーが並んだ。22年のキャンピングカーの国内保有台数は、前年比6・6%増の14万5千台(日本RV協会調べ)。コロナ禍を経て盛り上がった〝ブーム〟は、足元でも変わらず熱を帯びている。会場でも若年層からシニア世代まで幅広い年代が来場するなど、顧客の関心の高さを裏付けた。

会期(1、2日)中は、多くのキャンピングカーファンが会場に集結した。この機会を活用し、出展した各社は新型のキャンピングカーを披露する動きが活発だった。ナッツRV(荒木賢治社長、福岡県遠賀町)は、トヨタ「ハイエース」ベースの「リークスリー・エボライト」を展示した。

「エアコンを装着したいユーザーの声が高まった」(担当者)ことから、従来のバンベースの車両にはない家庭用エアコンを装備したのが特徴。合わせて独自の高効率充電システム「エボライト」や、高断熱素材の「エアフォリア」を採用するなど、1ランク上のトラックベースのキャンピングカーなどに使用する技術を取り入れた。

ホワイトハウス(木村文夫代表、名古屋市名東区)は、フィアットプロフェッショナルブランドの商用車「デュカト」を架装した「ヴェローナ」を初公開した。電動でベッドに展開できるシートを独自製作しており、最大4人の就寝スペースを容易に確保できる。このほか、照明やポップアップルーフの操作を行うデジタルコントロールパネルなどの新システムも搭載。同社の担当者によると「内装などは車両の大半を独自に製作した」と、仕上がりに自信を見せた。

また、アルフレックス(竹山嘉伸代表、京都市南区)は、ポーランドのモビフレーム社のシートを導入した「エレメント」を展示。ポータブル型の充電池を標準搭載することで、さまざまな家電用品の使用に対応している。

キャンピングカーの快適性や利便性を高める技術をアピールするメーカーも目立った。カヤバは同社が手掛ける油圧技術やサスペンション技術などを取り入れた車両を2台展示。会場ではデモンストレーションを実施し、さまざまな機能を分かりやすく来場者に紹介していた。

独ハイマーの車両をベースにしたキャンピングカーでは、全方向の揺れを能動的に制御するカヤバの「フルアクティブサスペンションシステム」を搭載しており、操縦安定性の高さをアピールした。コンセプトモデルでは架装物の天井や側面を広げることで居室スペースを拡張する「空間拡張システム」を稼働させ、来場者の注目を集めた。

特装車を手掛けるキョーワ(古賀通浩代表、佐賀県伊万里市)は、キャンピングカーに搭載するサブバッテリーの充電システムを提案。商業施設やサービスエリア(SA)などにある通常の電気自動車(EV)用の充電器を使用して充電できる。同システムは100㌾の家庭用電源からの充電で約3時間、200㌾では約90分でフル充電できるという。同社で開発中のキャンピングカーに採用し、認知向上につなげる考えだ。

カテゴリー 展示会・講演会
対象者 一般,自動車業界

日刊自動車新聞7月6日掲載