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自動車産業インフォメーション

2023年6月20日

日産とTOPPANエッジ 新物流管理システムを共同開発、運用開始

日産自動車と凸版印刷グループのTOPPANエッジ(トッパンエッジ、添田秀樹社長、東京都港区)は、車両保管場などで完成車個々の位置をピンポイントで、リアルタイムに把握できる新物流管理システム(VPM)を共同開発し、運用を開始したと発表した。

GPS(全地球測位システム)と、無線通信で情報を読み書きする「RFID」を組み合わせて、ボタン操作一つで車両位置の登録とリアルタイム管理を可能にした。従来人手で行っていた登録作業などを削減できるため、業務効率化と労働力不足の解消にも役立つとする。

日産の完成車物流の知見と技術、トッパンエッジのRFID、GPS関連技術を持ち寄り開発した。トッパンエッジによると、RFIDとGPSを組み合わせた完成車物流管理システムの本格運用は、自動車メーカーで国内初という。

4月から日産自動車九州(冨山隆社長、福岡県苅田町)の車両センターで本格運用を始めた。これまでの完成車の管理業務は、車内に配置しているタグを切り離し、手書きでエリアをメモした後にシステムに登録する流れだった。

今回導入したVPMは、システム本体と、作業者が身に着ける登録装置および装置収納ケースで構成。作業者が車両に乗り込み、装置のボタンを押すだけで位置情報をシステムに登録できる。手作業の5工程から1工程に削減できた。

GPSとRFIDの連携によって、車両保管場所や空きスペースが即座に分かるという。今後、日産グループ内で同システムの導入拡大を検討する。特に敷地が広く、車両管理などの効率化が求められる拠点が中心になるとみられる。

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
対象者 自動車業界

日刊自動車新聞6月19日掲載