2023年4月25日
ホンダ 新型SUV「ZR-V」販売開始、事前受注3万台超え
ホンダは21日、新型SUV「ZR―V」を発売した。昨年9月に開始した先行予約の受注台数は、3万台を超えたとみられる。同社は2023年度のZR―Vの配車計画を3万8千台に設定しており、すでにこの水準に迫る勢い。同モデルは電気自動車を除くホンダの登録車では、7年ぶりの新型車。販売現場でも手応えをつかんでいる。
半導体不足などによる完成車の供給遅れは改善が進んでいるが、大幅に受注が積みあがったことで、納車まで「約1年かかる」(販社首脳)仕様も出ている。新型車効果を長く維持できるよう、販売現場で今一度、工夫が求められそうだ。
新型車は23年2月末までに全国で約2万8800台の受注を獲得した。1月末時点の受注台数が約2万5千台だったため、1カ月間で約3800台の受注を上積みしている。複数の販社によると、新型車の受注の勢いは3月以降鈍ってきているものの、すでに受注台数が3万台を超えたことは間違いないとみられる。
ホンダが全国のディーラー各社に開示した23年度内に届けられるZR―Vの台数は3万7437台。これを上回るのが間近なのは確実で、受注段階ではスタートダッシュに成功したと言える。
また、事前受注のうち、ハイブリッド車(HV)が9割を占めた。ホンダは当初計画で見込んでいたHV比率の7割も大きく上回ったようだ。
今後のネックとなるのは、納期だ。ZR-Vの競合車種の一つである日産「エクストレイル」の納期は現在、半年程度になっている。ZR-Vも納期の圧縮に時間がかかれば、顧客が離れる可能性もある。ホンダがこうした課題に、販社と連携してどのように対応するのかにも、注目が集まりそうだ。
カテゴリー | 白書・意見書・刊行物 |
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対象者 | 一般,自動車業界 |
日刊自動車新聞4月21日掲載