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2023年3月31日

ホンダ 自転車を電動アシスト化するサービス「スマチャリ」発表

Hondaは、自転車に取り付ける電動アシストユニットとそれに連動するスマートフォンアプリにより、さまざまな自転車を電動アシスト化・コネクテッド化できるサービス「SmaChari(スマチャリ)」を本日発表しました。SmaChari搭載第一号となる自転車は、株式会社ワイ・インターナショナルが2023年9月に発売する予定です。

 

SmaChariイメージ

SmaChariイメージ

SmaChari 公式サイト https://www.honda.co.jp/SmaChari/

SmaChariは、スマートフォンアプリと自転車に取り付ける電動アシストユニットで構成され、日本初※1となる、個々の取り付け車両のタイプに合わせて法規に準拠するアシスト出力を算出、適用させる出力制御技術により、さまざまなタイプの自転車を電動アシスト化・コネクテッド化することが可能です。また、スマートフォンアプリを通じて、電動アシストシステムの起動や個人に合わせたアシスト出力の最適化、速度など走行状態やバッテリー残量の表示、故障の検知、走行データ管理、位置情報の共有、所有者情報の管理など、コネクテッド機能を活用したさまざまな機能・情報を利用できます。

Hondaは、SmaChariのスマートフォンアプリをお客様に提供するとともに、SmaChariを搭載した自転車を製造・販売する企業に対して、電動アシストユニットの制御ソフトウェアに関する技術を始めとする各種ライセンス、ならびにSmaChariを運用・管理するコネクテッドプラットフォームを有償で提供します。

SmaChariは今後、幅広い自転車への搭載を目指すとともに、システムを継続的に進化させていきます。

SmaChariシステムイメージ

SmaChariシステムイメージ

SmaChariの主な特長

さまざまな既製の自転車の電動アシスト化、コネクテッド化が可能

  • 日本初※1となる、個々の取り付け車両のタイプに合わせて法規に準拠するアシスト出力を算出、適用させる出力制御技術により、電動アシスト機能を搭載していないさまざまなタイプの既製の自転車を電動アシスト化・コネクテッド化し、型式認定取得にも対応することが可能
  • 電動アシスト機能の制御にアプリ・コネクテッド機能を活用するとともに、電動アシストユニットには市場に流通する既製の部品を活用することで、製造・販売企業は、お客様のニーズに応じたさまざまなタイプの電動アシスト自転車を提供することが可能

快適な移動をサポート

  • さまざまなセンシングデータから乗り手の意思、走行状況を判断しモーター出力を制御する機能や、きめ細やかなアシスト出力の調整機能を搭載

安心感の向上

  • 乗り手がペダルに足を置いた際などに、システムがアシスト出力を制御してユーザーの予期しない急発進を抑制する機能を搭載
  • システムが電動アシスト機能の故障やエラーを検知してユーザーに通知
  • 販売店は、システム上で車両組立・修理時の履歴などの車両データを管理でき、来店したユーザーに対して、車両データをもとに定期点検などの提案をすることも可能
  • Honda四輪車から集まる走行データ、ならびにSmaChariユーザーから収集・蓄積された走行データに基づき、急ブレーキの多い地点などで注意を喚起

セキュリティの向上

  • スマートフォンアプリ、オンラインアカウントを活用して自転車の所有者情報を管理
  • 所有者情報に基づき、NFCタグを利用することで、スマートフォンをシステム起動のワンタッチキーとして使用。また、アプリでの簡単操作によりスマートフォン上でキーの貸し借りも可能
  • 車両を手放す際には、車両譲渡の登録にも対応するため、安心して利用可能

利便性の向上

  • スマートフォンアプリ上でマップ、速度、走行距離、アシスト出力、バッテリー残量、消費カロリーなどを表示するとともに、走行データとして記録・管理する走行ログ機能を搭載
  • 仲間同士での走行時や、外出したお子様の見守りなどに活用可能なSmaChariユーザー間での位置共有機能を搭載
  • スマートフォンアプリを介した将来的な機能追加にも対応可能

SmaChari開発の背景

全国の高校約5,000校のうち、通学路に高低差50m以上の坂がある高校は約45%に達します。SmaChari開発チームが自転車で通学する全国の高校生2,708人に聞き取り調査を行ったところ、48%にあたる1,278人が自転車通学に体力的負担を感じており「電動アシスト自転車が欲しい」と回答しました。一方で「電動アシスト自転車の機種が限られている」、「電動アシスト自転車は欲しいが盗難が怖くて購入に踏み切れない」などの意見も多く見受けられました。

また、国土交通省のデータ※2によると、人口10万人当たりの自転車乗車時の交通事故死傷者数は、全年齢の平均に対して高校生(16~18歳)は約5倍と非常に高く、そのうち半数を通学中の事故が占めています。さらに、自転車は販売後に定期メンテナンスなどの義務付けがなく、整備不良や故障に気づきにくい状況にあります。

こうした高校生の通学課題を解決し、より快適な通学環境と移動の喜びを提供することを目指し、SmaChariのシステムが考案されました。

SmaChariは、Hondaの従業員を対象とした新事業創出プログラム「IGNITION(イグニッション)」から生まれました。IGNITIONは、Honda従業員の持つ独創的な技術・アイデア・デザインを形にし、社会課題の解決と新しい価値の創造につなげる新事業創出プログラムです。SmaChariは、IGNITIONとして初の社内事業化のケースとなります。

 

  • ※12023年3月現在 Honda調べ
  • ※2参照元:国土交通省ホームページ「自転車利用環境の整備」内、令和元年 年齢層別人口10万人当たり交通事故死傷者数データ
カテゴリー 白書・意見書・刊行物
主催者

ホンダ

対象者 一般,自動車業界
リンクサイト

Honda | 自転車を電動アシスト化・コネクテッド化するサービス「SmaChari」を発表