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2023年3月09日

トヨタ レクサス主力モデル「NX」受注、半年ぶりに再開

トヨタ自動車は2日、レクサス「NX」の受注を約半年ぶりに再開した。国内向けの供給量が増えており、主力モデルの受注停止という〝非常事態〟から脱しつつある。一方、他の一部レクサス車と同様に、販売店にはメーカーへの発注台数の上限が設定された。この受注枠を超えると、販売店によっては抽選販売となる見通し。

レクサス車全体の受注残は徐々に圧縮されつつあるが、いまだ需要に供給が追い付かない状況が続いている。トヨタでは受注枠の設定などの長納期化対策を継続することで、早期の販売正常化を目指す。

現行NXは2021年10月に投入した2代目で、開発手法などを見直した次世代レクサスの第1弾となる。商品力が大幅に引き上げられたため、発売後に生産能力を大きく上回る受注が入り、22年7月に受注を停止していた。今回の受注再開に合わせた一部改良では、車体剛性を高めて走りや乗り心地を改善。

ベースグレードの価格は据え置いたが、「450h+バージョンL」は従来型比15万5千円高の729万5千円(消費税込み)とした。また、月販目標は1300台としており、受注枠の目安になるとみられる。

多くのレクサス車は需要が供給を上回る状況が続いている。NXでは受注を停止したが、他の一部モデルでは販売店がメーカーに発注できる上限を設ける取り組みを22年9月ごろから行っている。同年11月に全面改良した「RX」も受注上限枠を設け、生産計画を大幅に上回る受注台数を抱えないようにしている。NXも受注再開を機に、同様の販売方法を採る。

トヨタではレクサスも含めた国内向けの供給量を増やしている。足元の国内生産は2月が30万台(前年同月25万台)、3月は35万台(同26万台)とし、輸出比率も引き下げて、受注残の圧縮に取り組んでいる。

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
対象者 一般,自動車業界

日刊自動車新聞3月3日掲載